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中国経済の見通し改善のカギは「政府の手」か

Record China / 2024年7月17日 7時30分

6月の端午節も旅行ニーズは高く、国内観光客は比較可能な枠で計算して、前年同期比94.1%増の8913万6000人で、コロナ前の2019年の同期の98.7%まで回復した。

旅行ニーズの増加は、関連消費を活発化するという効果もあり、モノだけでなく、コトを消費する段階に入っており、消費拡大の余地があることを示している。

次に、第二の「エンジン」である対外貿易も好調だ。12日の新華社の報道によると、今年上半期の中国の物品貿易総額は人民元建てで21兆1700億元となり、初めて21兆元を超えた。貿易総額は前年同期比6.1%増、うち第2四半期は7.4%増で、第1四半期と23年第4四半期(10~12月)をそれぞれ2.5ポイントと5.7ポイント上回り、中国の貿易は一段と回復している。

中国経済の見通しに好影響?中国の「政府の手」

中国が高い格付けを得られた要因として、経済パフォーマンスのほかに、安定的で強靭な金融システム、穏健な財政政策、整った経済管理システム、高い債務返済能力が挙げられるが、中国の経済政策における「政府の手」も中国経済の見通しへの「期待(予想)」に影響を与えている。

第一に、中国は安定政権であるため、中長期的な政策を打ち出しやすい。中国共産党の指導を強化する体制は諸外国から批判されているが、長期政権は政治の安定をもたらす。また、中国共産党は「人民を中心とする」「人民に奉仕する」という理念を堅持しており、国民生活の向上に資する政策を打ち出すことを目標としている。さらに、改革開放以降は「経済建設を中心とする」「改革開放を深める」という方針を堅持しているため、国レベルの政策もその方針を反映したものとなる。

中国の政策文書には「定力」という言葉が出てくるが、それは「不動心」「ぶれない力」と訳せる。つまり、一度決めた政策をぶれることなく実行するということだ。第18回党大会以降、打ち出された政策措置の「実施」が強調されている。その姿勢は、国民に目に見える形で恩恵を与えることができる。

第二に、緩和と引き締めを適度に行うということだ。中国政府は全人代の文書で、金融・財政政策について語る場合、「ばらまき」型の刺激策を取らないことを明言し、必要な分野に資金を投入することを重視している。

ただ、不景気に陥った場合、財政赤字を適度に増やして刺激策を取る可能性を残しているが、3~4%の間で推移するようにしている。

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