中国経済を観察する三つの視点―中国メディア
Record China / 2024年11月1日 10時0分
現在の中国経済についてはさまざまな見解があるが、ここでは三つの視点を紹介する。写真は中国の工場。
現在の中国経済についてはさまざまな見解があるが、ここでは三つの視点を紹介する。
「底打ちと安定化」の視点から見た成長
現在、多くの経済指標に若干の改善が見られ、プラスの兆候が強まり続けている。多くの経済学者は、中国経済には底打ちと安定化の状況が見られるとしている。
需要サイドを見てみると、9月の社会消費財小売総額の前年同期比成長率は8月から1.1ポイント上昇し、固定資産投資の成長率も第1-3四半期(1-9月)は1-8月の数値と横ばいで、下げ止まりと安定化の動きが見られた。第1-3四半期の輸出は6.2%増加し、9月末時点の外貨準備高は3兆3000億ドルに回復した。経済をけん引する消費、投資、輸出の「トロイカ」が加速度的に力を蓄え、相乗効果を発揮しており、世界第2位の経済大国は比較対象となる基数が高いながらも比較的速い成長を実現し、新たな原動力が大きく成長し、経済構造が一層最適化され、中国経済を支える基盤はさらに堅固になっている。
供給サイドに目を向けると、9月の規模以上工業(国有企業または売上高500万元以上の非国有企業)の生産額(付加価値ベース)は前年同期比で5.4%増加し、4カ月続いた下落に歯止めがかかり、8月より0.9ポイント回復した。サービス業生産指数は5.1%増加し、8月から0.5ポイント上昇した。製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.8%で、8月より0.7ポイント上昇した。これらのマクロ指標の底打ちからの改善は最も直接確認できるプラスの要因であり、中国経済の「安定の中で好転」という状態が続いていることを明確に示している。
現在の経済運営には新たな状況や問題もいくつか生じているが、これらの困難は発展やモデル転換の過程での問題であり、努力によって十分に克服可能なものだ。
政策パッケージの視点から見た経済調整効果
9月26日の中国共産党中央政治局会議は、経済の安定成長という強いメッセージを発し、「政策強化」と「改革推進」を合わせた政策パッケージを統合的に打ち出した。その効果は現れ始めており、社会の期待や市場の信頼は回復しつつある。
国の重要戦略や重点分野の安全能力構築プロジェクトの実施と推進が加速したことで、現在の投資成長のけん引と産業のモデル転換が促進されるとともに、長期的な質の高い発展に向けたより強固な基礎が築かれている。
大規模な設備更新や消費財の買い換えは企業や市民に利益をもたらしており、これは現在の利益となるだけでなく長期的にも有益だ。この二つの政策の実施強化以来、自動車、家電、住宅インテリアなど主要消費財の売上が急速に増加し、関連産業のハイエンド化やスマート化、グリーン化を促進している。
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