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必要な血液が足りなくなる恐れも 進む若者の献血離れ 献血者に占める割合が3割まで減少

RKB毎日放送 / 2024年4月16日 16時58分

若者の献血離れが進んでいます。

このままの状況が続くと、今後、血液が足りず必要な治療を受けられなくなるおそれもあると言われています。

天神で献血への協力を呼びかける若者 その背景は?

先月、福岡市天神では九州大学や福岡大学など9つの大学でラクロス部に所属する大学生が、献血への協力を呼びかけました。

福岡県赤十字血液センターが九州学生ラクロス協会と協力して毎年実施していますが、若者とともに協力を呼びかける背景には、切実な状況があります。

久留米大学3年 横山奎一朗さん
「学生の献血者が減ってきているということで、活動によって献血してくれる人が、特に若い人が増えてくれればと思います」

献血者全体の5割を占めた20代と30代が3割程度まで減少

日本赤十字社によりますと、2008年度に全国で514万人いた献血者のうち、20代は115万人、30代では140万人でした。

ところが2021年度では、全体の数は509万人とさほど変わらないものの、20代と30代は、80万人ほどに減少。

献血者全体に占める割合も2008年度の5割程度から3割程度にまで減っています。

1日あたり100人近くが献血に訪れる福岡市博多区の献血ルームの所長は、特に若者が減少していることを実感しています。

献血ルーム「おっしょい博多」市山公紀所長
「今特に、若い方の献血へのご協力が以前から比べると減ってきている状況です」

若者が支えていた献血 このままでは必要な血液賄えなくなる状況も…

日本赤十字社によりますと、2022年度に献血で確保できた血液は223万リットル。

今後、高齢化が進んでいくことによってさらに必要な血液量が増えることも考えられます。

献血への協力者数がこのままの割合で推移すると、献血で血液が賄えなくなる恐れがあるといいます。

献血ルーム「おっしょい博多」市山公紀所長
「輸血を受ける人の大半は50歳以上。逆に献血をする人の6割位は、50歳未満の人で補っている。今後を担う10代・20代の若者が少なくなってくると、必要な血液を賄えなくなる状況になってくると思う」

輸血で命を繋いだ女性 若者が献血しやすい環境整備を訴える

幼少期に輸血を受けた鈴鹿典子さん
「今日ここにいられるのは、献血者の方がいてくださったおかげ」

幼少期、小児脳症を患い、度重なる手術を輸血によって乗り越えた鈴鹿典子さんは、自身のような人の命をつなぐため、若者が気軽に献血しやすい環境を整えてほしいと話します。

幼少期に輸血を受けた鈴鹿典子さん
「献血することへのハードルを下がったり、献血を身近に感じられる何かがあったり、若い方ができるだけ負担無く献血できる環境作りをみんなでして行かなければならないと思います」

初めて献血した大学生「思ったより痛くない」

今後の医療を支えるうえで必要不可欠な若者の協力。

呼びかけに参加した学生たちも献血をしました。

北九州市立大学 学生(4年)
「初めてです。結構怖いイメージがあったけど、思ったより痛くない。友達も誘って、『一緒に献血やろう』みたいな感じで、機会があれば積極的にやりたい」

福岡大学 学生(4年)
「(初めて献血をしたときは)簡単にできるものだなと思いました」

福岡県赤十字血液センターは、今後も若者が献血をするきっかけ作りに取り組む方針です。

福岡県赤十字血液センター 高尾征義 事業推進部長
「必要な血液を届けるためには、福岡県では毎日600人分の献血が必要と言われています。十分な協力を得ることができない状況になっていますので、ぜひ今後ともご協力頂ければと思います」

人の命をつなぐ献血。医療を維持していくためにも、若者の積極的な協力が求められます。

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