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タクシー運転手不足で"ライドシェア"導入 「乗れない客を減らしたい」 しかし多くのタクシー会社は消極的

RKB毎日放送 / 2024年5月3日 16時37分

タクシー会社の管理の元一般ドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶサービスが「ライドシェア」です。4月から東京や京都などで始まりました。福岡でも早ければ5月から始まる予定です。

「便利になるのでありがたい」と客

国がすすめる「ライドシェア」。狙いはタクシー不足の解消です。

RKB本田奈也花「タクシーが不足する中で、ライドシェアの取り組みはいかがですか?」
「便利になるのでありがたいです」

「タクシーがなくて困るよりは、選択肢がある方が消費者は便利かな」

タクシーが不足している地域、曜日、時間帯に限って運行が認められます。ライドシェアを利用する場合、配車の依頼はスマートフォンのアプリで行います。運賃はタクシーに乗る場合と同じ金額で、キャッシュレス決済が原則です。運転する一般のドライバーは、タクシー会社が管理することになっています。

「空いた時間に働きたい」と応募

福岡市南区の五十川タクシーで、ライドシェアドライバーのオンライン面接が行われました。

五十川タクシー 本園和大 常務「応募理由を簡単にうかがっても」

博多区在住の男性「参加できるならやりたいな、と。62歳なんですけど」

ドライバーの希望者は、自営業の男性。自営の仕事をしながら空いた時間に働きたい、と応募しました。

博多区在住の男性「仕事は順調ですけど、時間があるもんですから。自分でこの日に、というのができるから。別の仕事として、人手不足解消に何かできるのであれば」

ライドシェアドライバーは時給制で、時給は1250円~1400円。五十川タクシーは5月中旬以降にサービスを開始したい考えで、ドライバー100人の確保を目指しています。

五十川タクシー 本園和大 常務「タクシーに乗りたくても乗れない客がいる状況で、ライドシェアに参入することによって、一人でも乗れない方を減らすことができるんじゃないかなあと」

ライドシェアの「条件」とタクシー会社の「本音」

【ドライバー】タクシー運転手が持っている二種免許は必要なく、普通免許で可能。自家用車で運ぶことができます。
【タクシー会社】研修や乗車前のアルコールチェックを行います。

福岡交通圏のタクシー会社90社にアンケート調査したところ、62社から回答がありました。

・ライドシェアを導入したい6社
・導入の予定はない36社
・検討中18社
・ノーコメント2社

導入の予定がない会社が圧倒的でした。
理由として挙げられたのが「従業員の仕事を守るため」「トラブル・事故時の補償が不明確」などでした。

専門家は「同一料金なら通常タクシーを選ぶのでは」

タクシー会社にとって課題が多くありそうなライドシェア。今のルールで広まるのか、専門家に聞きました。

福岡大学工学部 辰巳浩 学部長「タクシー会社にとって、ライドシェアを導入することのよい点はあまりないと思うんですね。本来であれば、通常の二種免許を持ったドライバーによるタクシー営業ができるのが一番望ましいと思う」

「料金が格安であれば、一定数は利用される方はいると思うんですけど、仮に料金が同じであればやはり通常のタクシーを選ぶ方が多いと思うんです。今後、何かのきっかけでライドシェアが人気を博し、多くの人があえてライドシェアを選ぶと、タクシー業界が衰退してしまうことになる」

「国としてもジレンマがあるんです。本来乗客を乗せて運転する場合は二種免許が必要と言っているのに、勉強しなくても研修でいいと言っているわけで、全面的に押すというわけにもいかない。ですから慎重にやっていると思う」

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