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「ハンマーとバット ”後ろ蹴り”も有効」 ほうきでもレンガでも割れない・・・火災時にベランダの「隔て板」から逃げる方法 防災士が解説

RKB毎日放送 / 2025年1月24日 17時43分

空気が乾燥して火災が起きやすくなる冬のシーズン。

避難できるまでの時間は火災発生から3~5分といわれています。

自分の家から火が出た場合、どのように身を守ればいいのでしょうか?

特に避難に時間がかかるといわれるのがマンションなどの集合住宅です。

煙のスピード 1秒に3~5メートル

住宅を包み込む激しい炎。1月8日に福岡市南区の住宅で起きた火災です。

23日には福岡市中央区のマンションの一室が全焼する火災が発生。80代の夫婦が死亡しました。

空気が乾燥し、火を使う機会も多い冬に相次ぐ火災。福岡県内では去年12月から今年1月23日までに200件発生しました。

あわせて15人が死亡、けが人も37人にのぼっています。

消防庁によりますと、建物火災で死亡した人のうち、住宅火災で死亡した人の割合は9割以上。

煙を吸って「一酸化炭素中毒」などに陥り、逃げ遅れるケースが少なくないといいます。

福岡市消防局 予防部予防課 杉野正裕 課長「煙というものは縦方向には1秒間に3メートルから5メートルの速さで上がっていきます、煙を吸わないためにも低い姿勢で鼻や口をハンカチ等で、もしくは袖でふさぐなどして低い姿勢で避難していただくのが大事になります」

建物火災で最も多い原因は「コンロ」 火をつけたまま放置

こちらはガスコンロによる火災を再現した映像です。

コンロに近づいた衣服に火が付き、瞬く間に燃え広がっていきます。

建物火災の原因で最も多いのがこうした「コンロ」。

火をつけたままその場を離れる「点火放置」によって起こる火災が代表的な事例で、その他ではたばこや電子機器、配線器具やストーブによる火災が多くなっています。

避難できなくなるまでの時間は3分~5分

住宅火災では煙や火で避難できなくなるまでの時間は3分から5分程度で、初期消火で火が消えなかった場合は、すぐに避難する必要があるとということです。

福岡市消防局 予防部予防課 杉野正裕 課長「例えば浴槽に水をためて洗面器で消す場合やバスタオルを濡らして消すとか、消せると判断できれば消していただきたいんですけど、天井まで燃え移りますと簡単には火が消えませんのでそこは避難していただきたい」

マンションは避難に時間がかかる

集合住宅の場合は、外に逃げるまでに時間がかかるケースがあるため、さらに注意が必要です。

マンションなどの防災に詳しい防災士の宮下輝雄さんは、集合住宅の火災で玄関などに火や煙が回ってしまった場合ベランダの「隔て板」を破って避難する必要があると話します。

防災士 宮下輝雄さん「玄関から逃げることができないと判断したときはベランダに出てもらって、ベランダから隔壁板(隔て板)を破って隣に避難すると場合には避難はしごに向かって何枚も隔壁板を破ることになります」

ほうきでもレンガでも割れない・・・頑丈な「隔て板」破る方法

頑丈な「隔て板」を破るためにどのようなことをすればいいのでしょうか。

実際に見せてもらいました。

まず、ほうきで板を叩いてみると・・・

70代の女性「あきませんね」

今度は頑丈なレンガで挑戦してもらいましたがなかなか破れません。

ハンマーで挑戦してみると・・・

何度も叩いてやっと大きな穴が空きました。

宮下さんは「隔て板」に穴を空けるには、「後ろ蹴り」が有効だといいます。

防災士 宮下輝雄さん「手すりに手を添えて自分の体を支えて後ろ蹴り。こういうイメージでこういう形ですね。ただ、割ったときに角が立っているのでそれも成形して自分の体が通れるように、そのためには何か道具が必要だと思います」

宮下さんによると、万一に備え、ベランダなど「隔て板」の近くにハンマーや野球のバットなどを置いておくことを推奨しています。

火災が多くなる冬のシーズン。

自分の身を守るためにも、それぞれの状況に応じた対策が欠かせません。

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