災害備蓄用の「ふわ姫パン」持参で能登の被災地へ 兵庫・姫商高の生徒らボランティア
産経ニュース / 2024年4月26日 6時30分
兵庫県立姫路商業高校(同県姫路市)で災害食の商品化などに取り組む部活動「地域創生部」の部員らが能登半島地震の被災地支援のため、ボランティアとして26日に石川県へ向け出発する。29日までの予定。発生後、県内の高校から生徒らがボランティアに行くのは初めてとみられるという。入学したばかりの1年生も含む6人が「被災者の助けになりたい」と話している。
同部は昨年から宮城県農業高校(同県名取市)と連携し阪神淡路大震災と東日本大震災の教訓を未来につなぐプロジェクトを展開。これまで災害備蓄用の缶詰入りパン「ふわ姫パン」や真空パックご飯「金の光」を開発したほか、2つの震災の語り部のエピソードをもとにした防災教育絵本の作成などに取り組んできた。
ただ、生徒らは発生から間もない被災地を訪れた経験はなかった。顧問の北川欽一(よしかず)主幹教諭(46)が今年1月、被災地の学校再開に向けた支援のため、兵庫県の教職員らで構成される震災・学校支援チーム「EARTH(アース)」の一員として石川県珠洲市で活動した際、生徒らから「自分たちも何かできることをしたい」との意見が出るようになった。
能登半島地震にかかわる支援活動を対象とした日本財団の助成で、交通費などの支援が受けられることが3月に決定。同部1、2年生の6人と北川教諭が同県能登町で災害ごみの片づけや運搬などに取り組む。生徒らはふわ姫パンも持参し、現地で寄付したり災害食として自分たちの食事で食べたりする予定という。
副部長の2年、田中まりあさん(16)は「ボランティアとして直接被災者のためになることをして助けになりたいと思った」。部長の2年、毛利漣斗さん(16)は「現地で被災者やボランティアの人とかかわることで、今後の活動に生かす経験にもできたら」と語った。
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