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<朝晴れエッセー>ありがとう

産経ニュース / 2024年4月22日 5時0分

いよいよ人生の終着駅が近づいてきました。飲食店をしていた主人が50歳で亡くなり、残された店を店員さんたちと頑張りました。

65歳で店を閉め、貧しさで行けなかった高校に行くことにしました。

ある程度の漢字は読めるのですが、いざ書こうと思うと10問中3問も書けないのです。まず夜間中学で2年学び、そして念願の定時制高校に入学しました。

先生は娘や息子と同年代。同級生は孫と同年代。「おばあちゃん」と言って修学旅行では荷物を持ってくれるのです。4年間仲良く机を並べて勉強しました。

若い人たちについていくために、テスト前はトイレから冷蔵庫まで、プリントを貼り、パソコンを打ち頑張りました。おかげで成績優秀賞をいただいて71歳で卒業しました。

私も寄る年波には勝てず足腰が痛み、今デイサービスのお世話になっています。若い先生方がシワクチャの手を取って、大切にしてくれます。週3回のデイサービスが待ち遠しいです。

この年でこんな楽しい人生が送れるなんて思ってもいませんでした。デイの先生方、老人天国の日本に感謝して、「ありがとう」「ありがとう」の毎日を送っています。

山下幸子(90) 大阪府岸和田市

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