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ベラルーシ、26日に大統領選 ルカシェンコ氏7選確実 混乱の「前轍」踏まえ徹底管理

産経ニュース / 2025年1月24日 10時10分

ロシアの同盟国ベラルーシで26日、大統領選(任期5年)が投開票される。5人が候補者登録されているが、「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ現大統領(70)の7選が確実。ルカシェンコ氏は反体制派の大規模デモを招いた前回大統領選の「反省」を踏まえ、選挙を徹底的に管理した上で圧勝を演出し、自身の統治の正当性を誇示する構えだ。

ルカシェンコ氏は今回選で、現在のベラルーシが欧米諸国からの軍事的脅威という「炎に囲まれている」と危機意識を強調。ロシアと協力した国防力の強化や経済発展などを掲げている。

2020年の前回選では、経済低迷などでルカシェンコ政権打倒の機運が高揚。政権側は反体制派の有力な出馬予定者を「要件不適格」との理由で次々と選挙から排除した。しかし、排除された各陣営は、政権側が「脅威にならない」とみて出馬を容認した女性候補、チハノフスカヤ氏の下に集結。選挙は接戦になるとの観測が広がった。

だが、政権側はルカシェンコ氏の「圧勝」を発表。この結果、開票不正を疑う国民の大規模デモが起きた。政権側はデモを武力鎮圧し、欧米諸国から言論・人権弾圧だとして制裁を科された。

政権側は今回、前回選の轍(てつ)を踏まないよう専心している。政権側が今回、ルカシェンコ氏のほかに出馬を容認した4人のうち3人は親政権派の人物で、当選を目指していない。唯一、リベラル派として出馬を認めた女性候補、コノパツカヤ氏も知名度が低く、ルカシェンコ氏の対抗馬とはみなされていない。

政権側は前回選の後、反体制派を弾圧して壊滅させ、影響力を奪った。さらにルカシェンコ氏は今回選に先立ち、「暴動が起きた場合は警察や軍を投入する」と警告。ベラルーシでは現在、5年前のような政権打倒ムードは高まっていない。

欧州連合(EU)の立法機関、欧州議会は今月下旬、今回のベラルーシ大統領選が「形式的な偽りの選挙」だとし、EUは結果を承認すべきではないとする決議を採択。ベラルーシが反体制派の国民ら1200人以上を政治犯として不当に投獄しているとも非難した。(小野田雄一)

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