ロシア軍、ドネツク州ウグレダルを制圧か ウクライナ軍の重要拠点
産経ニュース / 2024年10月2日 6時38分
ロシアの侵略を受けるウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」は1日、最激戦地である東部ドネツク州の小都市ウグレダルが露軍に制圧されたと報告した。ウクライナ最高会議(議会)のゴンチャレンコ議員も1日、「露軍がウグレダルを占領した。ウクライナは2年以上保持してきた都市を喪失した」と交流サイト(SNS)で表明。「恥辱だ」とし、ウメロフ国防相の即時辞任を求めた。
ウグレダルの制圧情報に関し、露国防省やウクライナ軍参謀本部は1日時点で言及していない。
ウグレダルは州都ドネツク市の南西に位置するウクライナ軍の重要防衛拠点の一角。制圧が事実であれば、露軍は主目標とするドネツク州全域の掌握に前進した形だ。
ウグレダルを巡っては、ウクライナ軍の精鋭部隊、第72独立機械化旅団が防衛してきたが、長期間の戦闘で疲弊していると伝えられていた。ディープステートは9月下旬、露軍がウグレダルの包囲を完了しつつあると指摘。同月30日には露軍が2方向から市内に侵入したと報告していた。
一方、露国営タス通信は今月1日、露軍関係者が「ウクライナ軍はウグレダル中心部から撤退した」と話したと伝えた。
ロイター通信は1日、ウグレダルについて「ロシアが最も攻略困難な要塞の一つだとみなしてきた」と説明。「高台かつ東部・南部戦線の交点に位置し、露軍の補給線に対するウクライナ軍の砲撃拠点だった。両国軍は兵站の観点からもウグレダルを重視していた」とした。その上で「ウグレダルの制圧は露軍に別の地域に前進する機会を与える」と指摘した。
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