日本最初の紅茶会社を源流とするエム・シー・フーズ 高品質の紅茶と緑茶で新提案
食品新聞 / 2022年8月25日 10時0分
エム・シー・フーズは、ともに大正中期に祖業した日本紅茶と住田物産を前身とする100年以上の歴史を有する会社で、現在は三菱食品の100%子会社として、果汁、製菓・酪農、茶類、飲料製品の4つを事業の柱としている。
源流の1つとなる日本紅茶は、1917年3月、大谷嘉兵衛(おおたにかへえ)と中村円一郎が中心となり日本最初の紅茶会社として静岡県安西に設立された。
エム・シー・フーズが20年11月に開設した紅茶のECサイト「Tips of TEA」には日本紅茶のDNAが加味され、ティーエキスパート、全国茶審査技術競技大会有段者、ティーインストラクターの資格を持つ同社のエキスパートが厳選した希少茶葉を数量限定で発売している。
この中で「Tips of TEA クオリティシーズンティー」は1年のうちごく限られた時期にしか採れない高品質な茶葉を世界各地より取り寄せ、専門家が一つ一つ吟味した茶葉のみを厳選した最高級紅茶のシリーズ。
7月、同シリーズから初となる日本の緑茶が新発売された。
商品名は「2022年あさむし煎茶」(60g・税込4968円)と「2022年ふかむし煎茶」(80g・税込3888円)の2品で、この2品と「2022年春摘みダージリン・ファーストフラッシュ リシーハット茶園FTGFOP1」(50g・税込5184円)をセットにしたギフトセット(税込9980円)も発売している。
「あさむし煎茶」と「ふかむし煎茶」は、全国でも数少ない茶審査技術段位九段を有する茶師・山田英貴氏が厳選し自ら火入れ仕上げしたもの。
「あさむし煎茶」は静岡県本山(ほんやま)の茶葉で「上品でやさしい口当たりと“山の香り”とも評される若々しい青い香りが特長」(エム・シー・フーズ)。
「ふかむし煎茶」は静岡県牧之原の茶葉で、深蒸しによって苦味と渋味を緩和し、まろやかな味わいのお茶に仕立てられている。
セット商品にもなった「ダージリン・ファーストフラッシュ リシーハット茶園FTGFOP1」は、「Tips of TEA」ほか関東を中心に展開する高級スーパーのオンラインショップでも単品販売されている。
エム・シー・フーズの手代木和人社長。左側に「Tips of TEA クオリティシーズンティー」国産の茶葉は今後強化の構え。
手代木社長は4月、「製茶王」「茶聖」の異名を持つ大谷嘉兵衛の生誕の地(三重県松阪市飯高町)を訪問。「大谷嘉兵衛の会」らと交流し、三重県との接点をさらに深め、具体的な取り組みや取引につなげていきたい考えを明らかにした。
「Tips of TEA」では、高品質紅茶として100%スリランカ産茶葉のみで作られたピュアセイロンティー「マブロック紅茶」も扱っている。
「マブロック紅茶」の新たな動きとしては、6月に「RA(レインフォレスト・アライアンス認証) 100ティーバッグ」を新発売し、税込756円の価格で「マブロック紅茶」の中では値ごろ感を持たせて訴求している。
「マブロック紅茶」のガーデンティーシリーズ「セイロン単一茶園シリーズ ティーバッグ 15袋」。フタ付きの小箱を導入して利便性を向上。左から「ラバーズリープ」「インゲストル」「ハルゴーラ」9月1日には、「マブロック紅茶」のガーデンティーシリーズ「セイロン単一茶園シリーズ ティーバッグ 15袋」をリニューアル発売。新たにフタ付き小箱を導入して利便性を向上させたものに順次切り替えていく。
同シリーズは、標高で異なる味わいの「ラバーズリープ」「インゲストル」「ハルゴーラ」の3品をラインアップし、トライアル促進を狙い3品のアソート商品も発売していく。
「マブロック紅茶」の販路も拡大。紅茶との親和性がある製菓・製パンの専用サイトでも販売されている。
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