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「勝手にパスワード解除ハラ」「上司降格ハラ」…Z世代が本当に遭遇した新種ハラスメントの恐怖「夢ハラ」「ロンハラ」「ビルハラ」って?

集英社オンライン / 2024年5月7日 11時0分

「セクハラ」「パワハラ」「モラハラ」が職場で起きる3大ハラスメントとして広く認知されているが、「夢ハラ」「WILLハラ」「ジタハラ」など一瞬何のことかわからないようなハラスメントも続々と誕生している。「なんでもハラスメント化」するZ世代に、実際に遭遇した「◯◯ハラ」の話を聞いてみた。

【画像】「勝手にパスワード変えられハラスメント」にあったユカリさん

夢も目標も聞けない、今のハラスメント事情

「夢ハラ」「WILLハラ」「ジタハラ」「ビルハラ」――これらはなんのハラスメントの略称かわかるだろうか。

「夢はあるのか」と個人の夢について聞くことを「夢ハラ」、将来の目標を聞く「WILLハラ」、無理やり定時で帰宅させるなど時短勤務を強要する「ジタハラ」、そして飲み会などの場で勝手にビールを注文する「ビルハラ」など、最近さまざまな新種のハラスメントが誕生している。

これらの新たなハラスメントは主にZ世代の間で認知されており、一見些細なことに見えても、若者にとっては重大なハラスメントとして捉えられているという。

従来の「セクハラ」や「パワハラ」などが社会問題となり、ハラスメントに過敏な世の中になりつつある現在。まさか自分の言動がハラスメントとして訴えられると思わなかったと疲弊する上司たちの声もあるが、実際Z世代の若者はこの「なんでもハラスメント化」時代をどう思っているのか。

現在社会人3年目の2人のZ世代、カナさん(仮名・24)とユカリさん(仮名・25)にどんなことをハラスメントに感じるのか語ってもらった。

断ってるのに押し付けられた「引継ぎハラスメント」

――2人の周り、あるいは自分が受けたハラスメントの体験談ってありますか?

ユカリ 私が受けたハラスメントは主に2つあって、1つ目が「引継ぎハラスメント」。これは私の部署で産休に入る人の仕事を誰が引き継ぐかで結構揉めてて、最初はアルバイトを雇ってその人にやってもらってたんだけど、慣れない業務だからなかなかスムーズにいかなかった。

そこで私に白羽の矢が立ったんだけど、すでに自分の業務でパンク状態だったから、「できません」って断ったのに、無理やり仕事を任されてしまったんです。

カナ できないって断ってるのに押し付けるのはヤバいね。

ユカリ 2つ目に受けたハラスメントが「勝手にパスワード解除ハラスメント」。

カナ 聞いたことない、これまた新しいハラスメント(笑)。

ユカリ いや、本当に私もされてびっくりしたんだけど、私の席の隣が男性上司で、毎日横目でわたしのPC画面を監視してくるの。私の仕事のやり方が、その上司のやり方と違うとすぐに茶々を入れてきて本当にうざいんだけど、いちばん衝撃だったのが勝手に私のPCのパスワードを解除されていたこと!

カナ ええ、かなり気持ち悪い。しかもセキュリティ的にアウトな行為じゃない?

ユカリ そうなんだよね。私のPCの解除パスワードを認知していたのも気持ち悪いし、「(PCの)セキュリティアプリの更新してないでしょ? 俺がしておいたから」って…。お前がやるなよ、と(笑)。気持ち悪くて、即パスワード変更した(笑)。

「上司ガチャ」ならぬ「部下ガチャ」も広がる…

――カナさんは何か経験談はありますか?

カナ 私の勤めている会社は50代~60代の“おじさん世代”と20代の若い世代が多くて世代差が激しい会社なんだけど、“部下から上司”へのハラスメントが結構ある。

ユカリ 普通は逆のことが多いのにね!

カナ そうだよね。私の会社には、気に食わない上司を陥れようと、「ハラスメントされた」と周りに嘘を言いふらして、その上司の評判を下げていた部下が実際にいたよ。

その部下も単独でそんなことをしているんじゃなくて、味方してくれる同世代の社員をちゃんと見つけて、一緒になって上司を攻撃してた。ひとりで暴れても相手にされないから、計画的に動いていたのも怖いなと思った。

まさに「上司降格ハラスメント」って感じかな?(笑)

ユカリ 怖すぎる…。部下から上司へなら、ハラスメント扱いされずに流されちゃうこと多いだろうしね。

カナ その上司、以前その部下2人に業務のことで注意したらしいんだけど、たぶんそのことがきっかけで始まったんじゃないかって言ってた。その注意の内容はすごくまともな内容だったから、“部下ガチャ”もあるんだなって。

――その後も、仕事において自分の主張を押し通そうと、相手を執拗に論破したがる「ロンハラ(論破ハラスメント)」、上司が定時で帰らないから自分も帰りにくいといった「帰宅困難ハラスメント」、そして上司に飲食代を奢らせる「オゴハラ(奢れハラスメント)」など、新種のハラスメントネタは尽きなかった…。

取材・文/瑠璃光丸凪/A4studio

「私たちも窮屈」なんでもハラスメント化時代に若者の本音「あまりに騒ぎすぎることは将来の自分たちを苦しめる」と語るワケ〉へ続く

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