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久しぶりにマスクを外したら、+5歳だった! 「老け見え」の原因と対処法

集英社オンライン / 2022年6月30日 13時1分

6月に厚生労働省からマスク着用の緩和が発信され、2年ぶりに場面に応じて、人前でマスクを外してもよくなった。でも、いざマスクを外して鏡を見たら「顔が前よりたるんでいる」「ほうれい線がくっきりしている」となんだか老け見えしてかなりショック! マスク着用は約2年間だったのに、プラス5歳は老けてる…? マスク生活による顔のたるみの原因と対策について、松倉クリニック表参道の田路めぐみ医師にお聞きした。

老け見えするのは、見られない・動かさない・押さえつけるが原因

長引くマスク生活によって、以前より顔のたるみやむくみが気になる、老け見えするのは、さまざまな原因があります。

まず一つは、マスクで鼻から下は覆われているため人から見られなくなったことで、表情豊かにコミュケーションを取る必要がなくなり、以前より表情を動かさなくなったため。


表情を動かすために使う、表情筋の笑筋、大・小頬骨筋(だい・しょうきょうこつきん)、口角挙筋(こうかくきょきん)などの筋肉を覆うSMAS(スマス)筋膜が動かないため、衰えていくのです。
さらにマスクによって顔周りの血液やリンパの流れが押さえこまれているという、トリプルな原因が重なっています。

私たちは笑ったり、怒ったりするときに顔の筋肉を収縮させて表情を作ります。
これを表情筋といい、さまざまな筋肉の種類がありますが、その中でも笑顔を作るときに使う、笑筋と、口角を引き上げる働きがある大・小頬骨筋、口角を上に持ち上げる口角挙筋があります。

マスク生活で、この3つの筋肉は口周りが隠れることで使われなくなり、筋肉を覆うSMAS筋膜が衰えて、ほうれい線やマリオネットラインができたり、頬の位置が下がってきたりなど顔のたるみに繋がるのです。

また、顔の血液やリンパは、主に耳下腺、顎下腺方向から出ていくのですが、そこはちょうどマスクの当たっている場所です。
耳下腺はマスクのゴムが当たり、締め付けを感じると老廃物の流れが滞り、顔のむくみに影響を与えます。
このようにマスク生活によって、顔のたるみやむくみが起こっているのです。

顔の筋肉は動かさないと硬くなり、衰えていきます

コロナ禍のストレスが顔のたるみの原因に

マスクによって表情を作らない、マスクでリンパが押さえ込まれていること以外に、顔のたるみやむくみとなる原因はあります。
それはコロナ禍によるストレスです。ストレスを受けると体内に活性酸素が発生します。活性酸素とは、いわば体のサビ。この活性酸素は細胞膜の機能を低下させ、栄養や老廃物がスムーズに行かなくなり、肌のターンオーバーのリズムが乱れがちに。肌荒れや肌の弾力を衰えさせてしまいます。

また、ストレスを受けると副腎皮質からコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。コルチゾールの分泌により、水分が体に貯留され血圧が上がり、首・肩・背中の筋肉も緊張状態が続きコリになりやすく、結果、顔がむくみやすくなるのです。

さらにコルチゾールは食欲を亢進(こうしん)し、 特に、甘いものや炭水化物を摂る糖質過多になりがち。この糖質は摂りすぎてしまうと体中に余って体内のタンパク質と結合して糖化を招きます。そして糖化は細胞にダメージを与え、肌のくすみ、たるみ、シワなどの発生原因になるのです。

コロナ禍での生活様式の変化の中でもう一つ、顔のたるみと関係するのがテレワークなどによる、長時間にわたるパソコン作業です。目の動きが減ることでその周囲の血流・リンパの流れも滞り、これもやはり、むくみやたるみに繋がります。そしてパソコンの角度にもよりますが、どうしても顔が下向きになり、顎のラインがもたつきやすくなったり、首にシワができやすくなったりなどエイジングサインが出やすい傾向になってしまうのです。

パソコン作業で顔が下向きになると、顎のラインがたるみやすくなる

顔のたるみ対策は笑顔の練習で表情筋を動かす

顔のたるみの対策としては、笑筋、大・小頬骨筋、口角挙筋などの表情筋を鍛えることが大切です。ただし、鍛えるといっても表情筋は、他の部位のように限られた時間内で負荷をかけるような筋トレではなく、使う時間を長くすることがポイントになります。

日常で一番行いやすいのは笑顔を作ることです。口角を上げるだけでなく、前歯を見せて笑うと笑筋が使われます。また、奥歯を見せて、朗らかに笑うと大・小頬骨筋を動かせます。
鏡に向かって、1日に何度か笑顔の練習をしてもいいですし、一番は笑顔に過ごせる時間を持てるように、友人と話したり、好きなことを楽しんだりして自然に笑顔を作ることです。

6月からマスク着用の緩和がされていますから、周りの環境や自分の体調さえ問題ないなら、なるべく外す、着けっぱなしにしないことで、表情筋を使う機会を増やしましょう。
また、表情筋が硬くならないように、洗顔や入浴時に優しくマッサージしてほぐすと、むくみの予防になります。

日々の化粧品のお手入れは、ビタミンAの一種で、シワやたるみを改善に効果期待できる美容成分、レチノール配合のものを選ぶといいでしょう。
レチノールは肌の細胞の代謝を刺激し、張りの成分であるコラーゲン生成します。気になる部位に使用して、肌を整えましょう。

前歯を出して笑うのがポイント

睡眠をしっかりとって、顔のむくみを解消

ストレス面の対策は、やはり睡眠時間をしっかり取ることです。睡眠は脳や体の疲れをとり、体の修復や回復のために不可欠です。睡眠のリズムを整えるためにメラトニンというホルモンの働きがポイント。メラトニンは、睡眠を促すホルモンで、朝の光を浴びて14〜15時間後に放出が始まり、睡眠前に分泌量が増え、睡眠への準備に入ります。
また、メラトニンには活性酸素の除去の働きがあるので、肌の張りや潤いを保つタンパク質への攻撃を阻害してくれます。

夜遅くまでPC、スマホなどから発せられるブルーライトはこのリズムを乱すため、メラトニンが放出されにくくなるので、寝る前にPCやスマホを使うのは控えましょう。

こうしてよい睡眠をとることで、別名「ヒーリングホルモン」とも呼ばれる成長ホルモンの放出も良くなります。成長ホルモンは一日中分泌されていますが、特に寝入りばなの深い睡眠に入ったころに多量に放出され、全身のあらゆる組織を若返らせ、筋膜やお肌には抜群の効果を持ちます。

眠りの質に自信がない人は、照明が明るすぎないか、寝具は体に合っているか見直して、寝る前のリラックスタイムをとってみましょう。

また、食事のバランスに気を配ることもたるみやむくみの解消に効果的です。
糖質過多にならないように、タンパク質、野菜をバランスよく摂取しましょう。特にタンパク質は肌の張りや潤いを作る細胞を作りますし、メラトニンや成長ホルモンの元でもあります。
タンパク質は肉だけに偏らず、魚、卵、乳製品、豆類などさまざまな種類のものをまんべんなく食べるようにしてくださいね。

もう一つ大切なのが運動です。
顔のたるみやむくみには関係ないと思われがちですが、普段から運動している人としてない人では、筋肉の張りが違います。
適度な筋トレで背中や大腿の大きな筋肉を動かすことで成長ホルモンが分泌され、新陳代謝がよくなり、肌に張りや潤いが出てきます。
また、血流がスムーズになり老廃物が流れやすくなるため、むくみ解消にも繋がります。
有酸素運動は、余分な脂肪を燃焼し細胞老化を防ぐだけでなく、ストレス耐性も上がります。
体を適度に動かして、顔のたるみやむくみを解消しましょう。

適度な筋トレは肌に張りを与えてくれる

これらのことは、顔のたるみだけでなく、新型コロナウイルス感染症予防の対策にも効果が期待できます。

まだまだ、シーンによってはマスク着用の日々が続きますが、顔の筋肉を動かすことと、食事、睡眠、運動など、生活習慣を見直すことで顔のたるみ、むくみ対策に有効であることを覚えておいてくださいね。


取材・構成/百田なつき

ラーメンやめれば髪を勝手に生えてくる 東大医師が教える最強の育毛革命 (集英社)

著者:松倉クリニック表参道医師 田路めぐみ

発売日:2019年 7月5日

価格:1430円(税込)

単行本:192ページ

ISBN:

978-4-08-788012-0

自らも薄毛の危機を乗り越え経験を生かし、育毛外来で総合治療を行う田路めぐみ医師。
東大医学部卒・頭皮の名ドクターが、食事・運動・睡眠・ストレスといった生活に深くかかわる4つのターゲットを攻略することで、薄毛から立ち直る「育毛メソッド」を初公開。自分の弱点がわかるセルフチェックシートに始まり、4つのターゲットの攻略法、育毛剤や内外薬の最新情報まで完全網羅した薄毛対策の決定版!

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