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ロケットラボ、極超音速サブオービタル飛行ミッション「HASTE」をレイドスと契約

sorae.jp / 2023年9月23日 10時33分

ロケットラボは2023年9月12日に、米国のレイドス(Leidos)と4回の「HASTE(Hypersonic Accelerator Suborbital Tesy Electron)」ミッションを契約したと発表しました。HASTEはロケットラボのサブオービタル飛行(準軌道飛行、弾道飛行)用ロケットで、2023年6月に初飛行に成功しています。

【▲ ロケットラボのHASTEは同社のエレクトロンから派生した機体を使用する(Credit: Rocket Lab)】

【▲ ロケットラボのHASTEは同社のエレクトロンから派生した機体を使用する(Credit: Rocket Lab)】

ロケットラボによると、今回契約したHASTEミッションは2024年から2025年にかけて実施が予定されています。打ち上げは米国バージニア州のアメリカ航空宇宙局(NASA)ワロップス飛行施設にあるロケットラボ専用射場で行われます。

このミッションはロケットラボの完全子会社であるRLNS(Rocket Lab National Security)により実施されます。RLNSは同社の打ち上げ事業のうち、特に米国の国防や安全保障などに特化したミッションを担当することを目的として2022年12月に設立されました。なお、今回の契約に関して詳しいペイロード情報や契約情報は公開されていません。

HASTEはエレクトロンから派生したロケットで、ペイロードのサブオービタル飛行を支援します。通常のエレクトロンと同じように3Dプリンターを使った機体やロケットエンジンが使用されているいっぽうで、サブオービタル飛行用に改良された第3段や大型のフェアリングを特徴としています。また、最大700kgのペイロードを高度80km以上へ運ぶ能力を持つとされています。

【▲ HASTEの最初の打ち上げは2023年6月に実施された。画像は打ち上げ準備中のHASTE。(Credit: Rocket Lab)】

【▲ HASTEの最初の打ち上げは2023年6月に実施された。画像は打ち上げ準備中のHASTE。(Credit: Rocket Lab)】

HASTEミッションには、主に国防総省など米国の安全保障に関する機関が関与しています。そのため、搭載されるペイロードも機密性が高く、詳細が明らかにされていません。ロケットラボが公開しているHASTEミッションの公式ページでは、HASTEは費用対効果が高く迅速な極超音速試験環境であり、大気圏内飛行から弾道飛行や将来技術まで、あらゆるミッションで精密なペイロード配送を可能にすると述べられていると同時に、大気圏内実験用の飛翔体や再突入体を思わせるペイロードのイラストが添えられています。

ロケットラボは2017年のエレクトロン初打ち上げ以降、国家偵察局(NRO)、宇宙軍、国防高等研究計画局(DARPA)の打ち上げミッションに携わってきました。HASTEの公式サイトによれば、ミッションパートナーとして国防総省の国防イノベーションユニット(DIU)や米国ミサイル防衛局が挙げられており、米国がロケットラボに対して安全保障の観点から期待を寄せている様子が伺えます。

 

Source

Image Credit: Rocket Lab Rocket Lab - Rocket Lab Signs Deal with Leidos to Launch Four HASTE Missions Rocket Lab - HASTE Rocket Lab - Rocket Lab Introduces Dedicated National Security Subsidiary

文/出口隼詩

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