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現在試験を受けているオリオン宇宙船、フロリダには3月下旬に戻る予定

sorae.jp / 2020年3月12日 6時0分

2024年の有人月面探査再開を目指すNASAの「アルテミス」計画。宇宙飛行士を月周回有人拠点(ゲートウェイ)まで送り届ける新型宇宙船「オリオン」最初の機体における試験は現在もオハイオ州の施設において進められており、いよいよ3月下旬にはケネディ宇宙センターへと戻ってくる見込みであることが案内されています。

■熱真空試験に続き電子機器の干渉を確認するEMC試験を実施中

EMC試験開始前のオリオン宇宙船(Credit: NASA)

NASAではアルテミス計画最初のミッションである「アルテミス1」においてオリオンの無人テスト飛行を実施する予定で計画を進めており、打ち上げられる機体は現在オハイオ州にあるグレン研究センターの関連施設プラムブルック基地にて試験を受けています。

昨年始まった熱真空試験を2月9日に終えたオリオン宇宙船は、2月22日からEMC(電磁両立性)試験を受けています。EMC試験は簡単に言えば電子機器どうしの干渉をチェックするためのもので、他の電子機器に与える影響を調べたり、もしも影響を受けても正常に動作するかを確認したりします。

地球と月を往復するオリオンでは電子機器の干渉が致命的な問題に発展する可能性もあるため、EMC試験は重要なステップのひとつと言えます。プラムブルック基地の巨大な真空チャンバーにおさめられたオリオンは、ほぼすべての機器をオンにした状態で実際の飛行をシミュレートしながら、機器どうしの干渉がチェックされています。

このあとオリオンが試験に合格すると、オハイオ州に到着したときと同じように、NASAが所有する輸送機「スーパーグッピー」に乗せられてフロリダ州のケネディ宇宙センターへと戻ります。スーパーグッピーからの荷降ろしは現地時間3月24日の朝が予定されていますが、天候次第で変更される可能性があります。

最大4人の宇宙飛行士が乗り込む「クルーモジュール(CM:Crew Module)」をNASAが担当し、エンジンやソーラーパネルを備えた「サービスモジュール(ESM:European Service Module)」をESAが担当した、米欧の宇宙機関による合作といえるオリオン宇宙船。予定通り進めば、今年中に初飛行が実施されることになります。

オリオン宇宙船の想像図(Credit: NASA)

 

Image Credit: NASA
Source: NASA / ESA
文/松村武宏

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