中国、リモートセンシング衛星「遥感三十五号04組」打ち上げ 長征ロケットは103回の連続打ち上げ成功
sorae.jp / 2022年8月31日 8時36分
中国は現地時間8月20日、「長征2D」ロケットの打ち上げに成功しました。この打ち上げによって長征ロケットシリーズは103回連続で打ち上げに成功し、これまでの最高記録である102回を上回りました。なお、長征ロケットシリーズとしては合計433回目の打ち上げでした。
長征2Dロケットは現地時間2022年8月20日1時37分、西昌衛星発射センターから打ち上げられました。ロケットにはリモートセンシング衛星「遥感三十五号04組A」「同B」「同C」が搭載されており、打ち上げの総括を担当する中国航天科技集団有限公司(CASC)によると、衛星は無事に予定の軌道へ投入されたということです。
CASCによると、遥感三十五号は科学実験、国土資源調査、農作物の収穫量推定、防災対策に使用されるということですが、一部のメディアでは軍事衛星との見方もあります。3機のうち遥感三十五号04組A星とB星は中国空間技術研究院が開発し、C星は上海航天技術研究院によって開発されました。遥感三十五号の打ち上げは、2021年11月、2022年6月、同年7月に続いて4回目となります。
打ち上げに使われた長征2Dロケットは、上海航天技術研究院が開発しました。CASCによると、ロケットの推力は300tで、高度700kmの太陽同期軌道に1.2tのペイロード(人工衛星や貨物)を運ぶ能力を持つということです。
長征2Dロケットは1992年8月9日の初飛行に成功して以来、30年間安定した打ち上げを実施し、継続して打ち上げプロセスの改善を続けてきたといいます。このような長期間安定して打ち上げられるロケットは、中国語で「金牌火箭(金メダルロケット)」と呼ばれています。金牌とは日本語で「金メダル」や「最高の名誉」を意味します。
長征ロケットシリーズでは、従来用いられてきた長征2/長征3/長征4のような「金牌火箭」だけでなく、長征5/長征6/長征7/長征8/長征11といった新たに開発された「新一代」と呼ばれる新たなロケットも活躍しており、中国の宇宙活動の領域を広めています。
Source
Image credit: CASC CASC - 长征火箭103连胜破纪录 长二丁成功发射遥感三十五号04组卫星 SAST - 长二丁成功发射遥感三十五号04组卫星 NASA Spaceflight.com - Chang Zheng 2D launches Yaogan-35-04 from Xichang文/sorae編集部
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