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違法駐車が原因で消防車が止められない!消火栓が使えない!これって罪に問われる?

相談LINE / 2015年4月2日 22時30分

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平成27年1月1日より警視庁は違法駐車に対する「取締り活動ガイドライン」を公表しました。「取締り活動ガイドライン」とは各地域における、重点的に取締りを行う場所と時間帯等を定めたものです。例えば東京都渋谷区では最重点地域に円山町、宇田川町、道玄坂1−2丁目などを指定し、これらの取締重点時間を午前9時から翌3時と定めています。
これによって違法駐車が減り、渋滞も解消されること願いませんが、今回はその違法駐車について、もしも消火活動の妨害となるようなことがあった場合、どんな罪に問われるのかを取り扱います。違法駐車によって消火栓が使えない、あるいは消防車が止められない、こんな状態となってしまった場合のその車の持ち主の罪について高橋和央弁護士に聞いてみました。

■消化妨害罪とは?!

まずは上記で述べたように、消火活動の妨害となるような悪意のある違法駐車をした場合、どんな罪に問われますか。

『刑法114条に消火妨害罪という犯罪が規定されています』(高橋和央弁護士)

『条文上、「消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者」は、「1年以上10年以下の懲役」という刑罰が定められています』(高橋和央弁護士)

『「隠匿」というのは隠すことですし、「損壊」は壊すことですが、「その他の方法」の中には、通路に障害物を置いて消防自動車の現場到達を妨害する行為などが含まれますので、状況によっては違法駐車も「その他の方法」に含まれる可能性があります』(高橋和央弁護士)

懲役も有り得る程、重い罪だということを肝に銘じておく必要があるかもしれません。


■妨害行為自体が罪に問われる!

更に高橋和央弁護士は興味深いことにも言及してくれました。

『また、この犯罪は、危険犯と解されており、消火を妨げるおそれのある行為がなされれば、実際にその行為によって消火活動が遅れたとか火災が拡大したという実害が発生しなくても罪に問われる犯罪です』(高橋和央弁護士)

つまり消防車が火災場所に向かう、あるいは消火活動を行う、こういった行為に対して、違法駐車に限らず妨害行為の全てが、実害がなくても、その行為自体が罪に問われるという事になります。
緊急車両のために、他の車が道を譲る光景を見かけますが、もしもわざと邪魔をすると、それ自体が罪になるということでしょう。

■では悪意もなく、たまたま停めていた場所で火災が起きたら?

しかし今回のケースは「悪意がある違法駐車」と限定しています。もしも悪意がなかった場合、つまりたまたま車を止めていた場所で火災が起き、その結果、消火活動の妨げとなった場合はどうでしょうか。

『この刑法114条は、条文上、「火災の際に」という限定がなされていますので、たまたま違法駐車していたところに火災が発生して消火活動に支障が生じたとしても消火妨害罪は成立しません』

これは少し安心した方も多いでしょう。
しかし、やはり違法駐車はそれ自体が他の方の迷惑であることは間違いありません。違法駐車の罰則は1〜3点、10000円〜25000円と定められておりますので、車を普段良く乗る方は、冒頭で述べた「取締り活動ガイドライン」をご覧いただき、利用頻度が高い地域だけでも最低限チェックすることをオススメします。

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