「イライラが抑えられず家族にあたってしまう」51歳男性が、医師に告げられた“意外な病気”
日刊SPA! / 2024年2月15日 15時54分
筋トレに励んでいる米田さん。「治療のほか、筋トレと規則正しい生活で症状はかなり改善しました」
女性の閉経前後の更年期症状は広く知られているが、男性にも同様のものが起きることはあまり認知されていない。テストステロンの減少で中高年男性の6人に1人がなるといわれる更年期障害。実際に体験した人たちに話を聞いてみた。「気力がわかない」「カッとなって暴力」etc…。中高年の6人に1人が苦しんでいるという男性更年期障害の実態とは?
◆イライラが抑えられずに家族に強くあたってしまう
医療従事者の米田健太さん(仮名・51歳)の例を紹介する。
「正直、ホッとしました」
男性更年期障害と診断されたときの心情を米田健太さんが吐露する。
「40歳を過ぎたあたりから、イライラが抑えられず家族にあたっていました。体力も衰え、休日に外出する約束をしても起きられなかったり、夜中に目が覚める睡眠障害、朝立ちしなくなるなどの症状もありました」
米田さんは職業柄、男性更年期障害の存在を知っていた。それなのに受診するまで5年の歳月がかかったのはなぜか。
◆最初は更年期と認めたくなかった
「事務仕事は億劫になりましたが、ほかに支障はなかったんです。また『男は弱さを見せてはいけない。更年期と認めたくない』気持ちもありました。次第に、家族は私の顔色をうかがうようになり、ぎくしゃくした関係に……。あるとき、上の子供が小学高学年で反抗期になったのも重なり、些細なことで彼の胸ぐらを摑んで怒鳴ってしまった。絶対に子供に手は上げまいと誓っていたのに……。子供は不登校がちになり、このままではいけないと、病院へ行くことにしました」
頭でわかっているのに、自分をコントロールできずに家族にあたる。その繰り返しに、米田さんは自己嫌悪を深め、突然、涙が溢れて止まらなくなったり、自傷願望を抱くなど“負のスパイラル”に陥っていったという。
「テストステロン値を測ると、医師から『おじいちゃんの数字』と告げられた。更年期障害とわかったときは、『病気のせいだったんだ。治療すれば治る』と本当に安心しました。今は注射でテストステロンを補充しながら、同時に心療内科でカウンセリングを受け、抗うつ剤や睡眠導入剤を処方してもらっています」
家族のためにも、一人で抱え込まないようにしたい。
取材・文/週刊SPA!編集部
―[本当に怖い[男の更年期障害]]―
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