佐々木麟太郎の17年前に“高卒で渡米した”球児は現在…「4人の先駆者」のキャリアを辿る
日刊SPA! / 2024年3月12日 8時51分
もちろん、入団前の時点ではOB含め賛否両論がはっきりと分かれていた。これまでのプロ野球の歴史を振り返っても、二刀流として成功した選手は誰一人いない。栗山氏は、辛抱強く大谷を開幕から二刀流で起用し続け、2年目から文句なしのキャリアを積み重ねていくことに繋がる。そして、5年目の2016年には球団に恩返しするかのように投打で圧倒する活躍を見せ、最大11.5ゲーム差をひっくり返して逆転優勝。日本シリーズでも、最初の2戦で2連敗と劣勢だった中で、大谷が3戦目にサヨナラタイムリーを放った。その後、チームは一気に勢いに乗っていき、4連勝で日本一に輝いた。
個人としても、史上初の投打でベストナイン(投手と指名打者で受賞)やシーズンMVPに輝いている。この時の大谷は、日本でやることはほとんどない状態だったと言っていいだろう。その後、2018年にメジャーリーグでデビューし、新人王を獲得。2021年にはシーズンMVP、2023年にはWBCとシーズンMVPを獲得。
大谷の場合は、不世出の才能を信じたファイターズがのびのびとプレーできる環境を設けたことが奏功した。日本のプロ野球でしっかりとキャリアを築きながら、メジャーリーグで活躍できる土台を作った結果が今の成績に結びついている。
◆史上初の快挙を成し遂げた加藤豪将
昨年からファイターズでプレーをする加藤豪将は、親の仕事の兼ね合いで、幼少期からアメリカで育った。高校時代は、米カリフォルニア州サンディエゴのランチョ・バーナード高でプレーし、ドラフト会議に選ばれる前は、33試合に出場して打率.355、本塁打11本塁打、33打点を記録。高校卒業後は、メジャーリーグのドラフト会議で、ニューヨーク・ヤンキースから2巡目(全体66番目)で指名された。
日本国籍を持つ選手が、メジャーリーグのドラフトの全体100番目以内で指名されるのは史上初の快挙である。しかし、メジャーリーグの道は険しく、なかなかメジャーの舞台には立てないままだった。2022年にようやくメジャーのロースター枠に入り、8試合に出場。
ただ、出番がもらえない日々が続き、2022年の日本のプロ野球のドラフト会議にて、ファイターズから3位指名される。日本球界の1年目は自主トレーニング中に右示指末節骨骨折するなど怪我に苦しむ状況の中で、62試合に出場して打率.210、6本塁打、16打点を記録。まだ2年目とはいえ、30歳になる。早くも正念場と言えよう。
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