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「浮気しやがって」「ぶっ殺してやる!」DV妻に何度も殺されかけた40代男性に起きた“悲劇”

日刊SPA! / 2024年3月25日 8時53分

「「文武両道』を掲げる進学校を首席で卒業し、陸上やスキー、アイスホッケーなど、スポーツも一通りやっていました。やり返せないわけではなかったのですが、だからこそ、妻に手を上げることは怖くてできませんでした。けがさせてしまいそうだったので」

◆「イギリスで暮らしていた」という設定

 その優しさが仇になったかのように妻のDVはエスカレートしていく。しかし、「結婚したらもう暴れたり暴力をふるったりしない」としおらしく言う妻を信じ、中村氏は入籍を決心する。

「まるで結婚詐欺だと思っています。婚姻届を出す段階で、3歳下だと言っていたのが、1歳年上だと分かりました。入籍を済ませた時、妻は嬉しそうにニコニコ微笑むのではなく、ニヤっと笑顔を浮かべたんです。その表情は今でも脳裏から離れません」

 そこからは地獄の結婚生活が始まる。妻は当初「小~高校までイギリスで暮らしていた」と話していたが、中村氏の親には「幼少期から住んでいた」と話すなど、話すごとに内容がコロコロ変わっていった。実際にイギリスでいつからいつまで暮らしていたのか、事実なのかは複数の裁判所手続を経た今でも不明だという。

◆何がトリガーになるかが分からない暴力

 結婚して1~2年が過ぎた頃、中村氏はあるプロジェクトのリーダーに抜擢された。地方都市に引っ越すことになるが、そこでも妻の暴力は止まなかった。

「当時の部下は、連日、首のうっ血痕を見ていました。『また首輪が増えましたね』 と言われていました」

 腕にはひっかき傷ができていた。部下にもバレバレの状態でプロジェクトリーダーとして働き、帰宅すると妻の暴力が待っている。

「羽交い絞めにされ、サムソナイトのビジネスバッグで首を絞められ、失神しかけたこともあります。それでコンクリートの壁に頭を打ち付けられるんです」

 その頭への衝撃のせいか、運転中の中村氏の意識が急に遠のくという出来事が起こる。診断後、事情を聴いた医師は「警察へ連絡する」と言うが、中村氏は大事(おおごと)にしないように警察に被害届を出さなかった。

◆出産後に離婚するという合意

 そんな中でも子供が欲しかったという中村氏は、高額な不妊治療を数年間続け、アメリカでしかできない1回180万円の遺伝子検査も数回ほど受けた。その後、妻は妊娠した。しかし、里帰り出産するために義実家に戻った時でも妻の暴言・暴力が止むことはなかった。

「『こんな子どもなんかいらない! ぶっ殺してやる!』と叫ぶ妻をなだめましたが、妻の家族は知らぬ存ぜぬで、関わろうとしなかったです。妻の家庭にも問題があったと思います。それぞれが個室で過ごし、食事のときだけ集まるのですが、誰も口をきかない異様な雰囲気でした。妻の弟は重度の統合失調症を患っており、父は偏った思想を持った人でした」

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