伝説の“ギャルサー”元副代表のその後。結婚、離婚、病気が発覚、選択的シングルマザーに
日刊SPA! / 2024年3月31日 15時54分
山積みの業務と厳しいルール。まるでビジネスマンのようである。しかし一方で、きょんさんはイベントや仲間と過ごす日々に充実感を覚えていた。
「楽しかったですね。社会に出るための勉強にもなったし、学校みたいな場所でもあって。私にとっては青春そのものでした」
◆実家の焼肉屋が経営難に直面、家計を支える日々…
実は私立高校を自主退学しているきょんさん。当時母親が切り盛りしていた焼肉屋が、狂牛病問題で厳しい状況に追いやられ家計が逼迫していたのだ。貿易会社の社長だったという父親はきょんさんが小学校6年生の頃に他界し、女手ひとつで私立校に通う5人の子供の育児、家事、そして経営をしている状況のなかで、追い打ちをかけるような出来事だった。
焼肉屋を手伝いながら、掛け持ちでバイトをする日々。アンジェリークに誘われたタイミングはまさにそうした時期だったのだ。
きょんさんたちは焼肉屋をどうにか存続させようと励んだ。しかし経営を回復させることは難しく、しばらくして店じまいを余儀なくされたそう。きょんさんがアンジェリークへの加入を決めたのはそのあとだった。
やるとなったらやりきろう。そう決めたきょんさんがサークルに出向くと、そこにはギャルであること、サークルの一員であることに誇りを持つ同世代の女性たちがたくさんいた。しかも周りは年上ばかり。すぐに彼女たちの熱気と刺激に魅了された。
気づいたらサークルに夢中だった。きょんさんにとって、アンジェリークは心の拠り所となっていく。
その後、真面目な姿勢が認められた彼女は副代表に就任。メンバーのサポートや育成などにも関わるようになる。“超有名ギャルサーの副代表”として渋谷のギャルたちからも一目置かれていた。
「握手を求められたり、プリクラを一緒に撮って欲しいと頼まれたりして、すごかったですね。アンジェリークのメンバーということで歌も出させてもらえて、しかもそれがカラオケにも入ってて。モデルでもなんでもないのに、遠征に行かせてもらったりとか、109のステージで歌ったこともあったんですよ。今思うと人生で一番輝いていた時期だったなと思います」
きょんさんは20歳でアンジェリークを卒業。同時にヤマンバスタイルもやめたという。もうギャルの見た目にならなくても社会でやっていける。アンジェリークで輝いた分、もうこれからはひっそり暮らそうと思い、しばらく一般企業で働いていたそうだ。
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