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タクシー運転手が思わずイラっとしてしまう「客の第一声」。遅れたのは自分なのに…

日刊SPA! / 2024年4月4日 15時54分

 仕方ないのでナビ画面を示しながら、〇〇から乗って〇〇で降りて向かいますと伝え、高速に乗った。幸いなことに渋滞はなく、流れに乗りつつ順調に走り、降りるインターの300mほど手前で車線を変えたところ、それまで黙っていた男が口を開いた。

「おい、こっちの(車線)ほうが流れがいいじゃないか。なんで遅いほうを走っているんだよ」

「この先で降りるからです」

 うんざりしながら返事すると、男は舌打ちしていた。うるさい客だ。でも、高速を降りれば目的地まであと3kmほど。次の交差点を右に曲がれば3分以内で到着だとA君が気持ちを切り替えたその時。なぜか警察車両がその方面の道を封鎖していた。大きな事故があったらしい。仕方なく、その旨を伝え、迂回ルートを行きますと伝えると――。

◆迂回ルートに行くと伝えると…

「おいっ、どうなってんだよ。なんで通れない道なんか選んだんだ。ふざけんなよ」

 男は大声で喚きだした。いやいや、気持ちはわかるけれど、こんな緊急封鎖は予想できないわけで、A君は頭をフル回転させ、最適な迂回ルートを模索した。

 候補は2通りあった。ひとつは混雑する繁華街を通るルート。もうひとつは少し遠回りだけど、空いている一方通行。急いでいるでしょうから後者を行きますと伝えると、男は自分のスマホのグーグルマップを見せながら

「どっち行くんだよ。こっちのほうが距離短いだろ。遠回りすんな!」

 繁華街ルートを行けと怒っている。もう説明する気も失せたのでその通りに進むと、案の定大渋滞にハマった。ほーら言わんこっちゃない。

◆イライラが頂点に達した男は…

 すると、男のイライラは頂点に達したのか、「これだったら、ひとつ先のインターで降りて戻ってくれば早く着いただろ? 何やってんだよ、ふざけんな」と、完全な言いがかり。

 しかも、目的地に着いても行きたい建物が反対車線にあるのでUターンしろと言い出した。その場で降りて横断歩道を渡ればすぐなのにだ。

「この道路は転回禁止なので、反対車線に着けるには相当先まで進まないといけませんが、よろしいですか?」

 うんざりしつつ真面目に答えたところ、

「もういい、ドア開けろ。本当に急いでいると何度も言ったのに、なんでこんなことになったんだ。苦情入れてやるからな!」

 喚きながら降りて行ったのでありました。

◆勘違いも甚だしい輩

 ドライバーを見下すような高飛車な態度をする人もたまに現れる。同僚のベテラン、Bさんが都心のタワマンに呼ばれて乗せたのは、いかにもチャラそうな30代くらいの男だった。Bさんはいつものように「ご乗車ありがとうございます」と丁寧に挨拶し、目的地を尋ねると、

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