高校1年生で大病が発覚。クビ、ひきこもり…それでも今、「社会貢献」に力を入れる理由
日刊SPA! / 2024年4月7日 15時49分
現在はブータンの子どもたちへの支援にも注力する亀井良真氏
何の前触れもなく瞬間的に発作を起こし、昏睡状態に陥る「てんかん」。厚生労働省の発表では、てんかんを持つ人は日本全国に約60万~100万人いると推定されている。発症した場合、「運転免許の取得に制限がある」「ハードな運動ができない」など日常生活にさまざまなハードルが生まれてしまう。
現在、飲食店コンサルタントとして活動する亀井良真氏も、かつてはてんかんの症状が原因で、仕事を解雇された過去を持つ一人だ。それがきっかけで、ニートでひきこもりの時期を経つつも、現在は月商1500万円の売り上げを手にしたという。
◆高校1年生のときに発覚した大病
栃木県で喫茶店を営む両親の元に生まれた亀井氏が、自身の「てんかん」に気がついたのは、高校1年生の春だった。
「高校1年生のテスト中、発作を起こして倒れてしまったんです。救急車で運ばれ、目が覚めたとき、自分にはてんかんがあると知りました。もともと他人の顔色ばかり窺う引っ込み思案な性格だったのですが、障害者手帳を渡された瞬間、『あぁ、自分はもう普通の人じゃないんだ』と痛感して。引け目を感じるようになり、人と会話するのがより一層苦手になりましたね」
新生活が始まるタイミングでの病気の発覚。それゆえ、高校1年生の時点ではまったく周囲と交流できなかったという。
「勉強もできないし、スポーツも苦手。クラスにはほとんど友達もいなかったので、休憩中はいつも寝たふりをしていてやり過ごしていました。毎日『早く休憩時間が過ぎればいい』と思ってましたね」
◆てんかんの発作が発端で会社をクビに
高校卒業後は、ゲーム好きが高じて、プログラミングの専門学校へ進学。しかし、問題は就職活動だった。
「時代は就職氷河期だった上、僕にはてんかん持ちというハンデもありました。40社近く面接を受けましたが、『持病がある』『障害者手帳を持っている』と伝えると、すぐに落とされる。最後に有名通信会社の子会社の面接を受けた際も、落とされるのが目に見えていたので、いけないことだとわかっていながら、持病については伝えずに面接を受けたんです。そしたら、派遣社員ではあるものの、なんとか採用されて……。ゲームとはまったく関係ない仕事でしたが、仕事を得られて安心しましたね」
だが、慣れない仕事でストレスがたまったのか、社会人として働き出した1年後、亀井氏は職場でてんかんの発作を起こして倒れてしまう。
「この一件で職場には『てんかん持ちだ』とバレてしまい、即解雇になりました。この出来事をきっかけに、『自分は何をやってもダメなんだ』と自己肯定感がどんどん下がって、実家にひきこもるようになってしまったんです」
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