離職率9割のベンチャー企業に「全く売れない」俳優が転職、年間50億円のトップセールスに躍り出るまで
日刊SPA! / 2024年4月20日 8時51分
結局、先輩とは会うことができませんでしたが、“一人のためにそこまでするのか……”と。今の時代で考えると、なかなかブラックだったとは思いますけど(苦笑)、不動産の営業をするうえでの「諦めない」という心構えは、こうした過去の大変だった経験から学ぶことができたと思っています。
◆入社3年目で年間50億円を売るトップセールスに
そして、入社から4ヶ月あまりで初契約を受注。3億の案件を決めたこともあり、社内でも一定の評価をいただくことができたのです。大阪支店の立ち上げにも招集されたのですが、大阪エリアの市場開拓をしていくなかでも、3億円の案件を決めることができました。
過酷な労働下でも耐えて結果を出せたのは、幼少期に野球で“しごかれた”経験があったこともそうですが、「人が辞めていくということは、そこで残ったもん勝ち」と考えていたのが大きかったような気がします。
いっとき芸能に挑戦したのも、簡単なことをするのが「嫌い」だから。難しいと感じるものが「好き」で、そこに対してチャレンジしていく。うまくいかないからこそ反骨心が湧いてきて「やってやる」という気持ちになるんです。
とはいえ、社会人1年目でもある程度の結果を残せたわけですが、直属の上司からは正当な評価がされず、営業の仕方にも疑問を感じていたことから不満が爆発し、会社へ行かなくなった時期がありました。心を洗い流すために京都のお寺を巡り、そのまま東京へ帰って、東京本社に出社したんですね。
そこで社長に「会社を辞めるつもりはないので、上司を変えてください」と直談判しました。その結果、自分が前から尊敬していた上司に誘われ、名古屋支店の立ち上げに関わることになったのです。
名古屋支店へ配属されてからは、1年以内に3〜4案件ほど受注し、合計で10億ほど販売しました。入社3年目には年間で50億を売り、トップセールスに躍り出ることができ、最終的には支店長を任されるようになったのです。
◆「やるしかない状況」から起業の道へ
そんななか、会社を辞めるきっかけになったのは、“ある違和感”でした。
入社したての頃はオフィスビルの区分所有の利回りが5%程度だったのが、1年ごとに1%ずつ下がっていくのを目の当たりにして。
利回りが下がれば、あらゆることに支障をきたすと思い、新卒でも売ってこれる新しいコンセプトの投資商品を会議で提案したものの、案の定、却下されてしまいました。
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