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日テレ新番組「THEパニックGP」から見える“テレビから消えない芸人”の特徴

日刊SPA! / 2024年4月24日 8時51分

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日本テレビ「開演まで30秒!THEパニックGP」公式HPより引用

文/椎名基樹
◆スベリ芸が容認される日テレ新番組の魅力

 この4月から始まったバラエティー番組「開演まで30秒!THEパニックGP」(日本テレビ)は、全く既視感がない内容で、その新しさに感心した。

「大喜利即興コント番組」とでも言ったら良いだろうか? 芸人が6人一組の2チームに分かれて、提示されたお題に沿ったコントを即興で披露する。番組タイトルにもあるように、お題が発表されてからたったの30秒でコントを披露しなければならない。

 ユニークなのは、お題によってコントの演者の人数が「1人〜6人」の中から指定されることだ。例えば、1人で「10秒で万歩計億越え男」、2人で「そんな文春のかわし方あるん?」、チーム6人全員で「財布を拾った。天使と悪魔とさらにあと二人登場」など。

 そしてもう一つ、おもしろいルールが、ステージ上に幕を下ろすためのボタンが設置されていて、それを押す担当もチーム内から選ばれる。1番おもしろくなるタイミングで、コントを終了させる大切な役目である。

 この番組の素晴らしいところは「スベリ芸」が自然と成立しているところだ。M-1をはじめとする舞台ネタのコンペティションや「IPPONグランプリ」など、現在人気となっているスポーツ化されたお笑い番組は「スベリ芸」は容認されない。スベったらただ悲惨なだけだ。

 あまりにも、お笑い番組のスポーツ化が進みすぎると、だんだん何を目的に番組を見ているのかわからなくなってくる。笑うために見ていたはずが、いつの間にか、ただお笑い評論家になっている自分がいる。

◆スベリ芸が大爆笑をもたらす

 一番の大爆笑は、「スベリ芸」の中にあると思う。上島竜平、出川哲朗、古くは林家三平などレジェンド級の芸人はもちろん、ジミー大西やクロちゃんなど「飛び道具」の芸人たちも、その内に入ると思う。

 また、「スベリ芸」という言葉は、適切ではないのかもしれないが、追い込まれた末に出てくる“やけっぱちなパフォーマンス”こそが、大爆笑をもたらすものだ。「THEパニックGP」は、番組タイトルが示す通り、むちゃぶりすることが基本なので、スベることも致し方なしという空気と、チーム対決というスポーツ要素が両立しているところがおもしろいし、新しい。

◆本当にガチで即興コントを作っているのか

 こういう番組の場合、真っ先に視聴者が思う事は「本当に“ガチ”で、即興でコントを作っているのか?」ということじゃないかと思うが、芸人が追い込まれるということが番組企画の根幹にあるので、当然、即興コントは「ガチ」で作られているだろう。

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