旧統一教会2世の元セクシー女優が“出演を決意した”経緯「罰せられたいという願望が強かった」
日刊SPA! / 2024年5月19日 8時54分
そんな状況を受け入れていては、幸せになれないですよね。それはもうやめようと思っています。これからは、似た境遇の人たちのために自分をさらけ出して語り、どうすれば自分の人生を生きられるのかを一緒に考えたいと思っているんです。そのため現在は、虐待サバイバーの人たちが集うNPO法人にも出入りして勉強をさせてもらうなど、活動の場を広げています」
自我を持つことさえ許されなかった境遇から抜け出し、桃瀬氏は自らの人生を手繰り寄せようとしている。その基軸になったのは、間違いなく性へのエネルギーだ。
「まともな人たち」からは眉をひそめられ、後ろ指をさされることでしか、心の穴を埋められない。行儀のいい人生からかけ離れた、侮蔑の対象となる選択の連続。しかし社会で不道徳とされる価値観や振る舞いが、寄る辺ない人々の心を救うことはある。教科書的な善悪では語れない、悩んでもがき抜いた人間にしか見えてこない拠り所が、この世界のどこかにきっとある。
<取材・文/黒島暁生>
【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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