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ラブホに入っても「その気はなかった」。それでも“性的同意は難しくない”女医が断言するワケ

日刊SPA! / 2024年6月15日 15時53分

「断ってしまったら、不利益を被るのでは?」といった深刻なものから「断ると面倒くさそう」といったシンプルな理由まで、地位や権力や財力を持った中高年にノーを言えない人はこの世には大勢います。ですから、「口ではイヤと言わないから同意している」とは限らないのです。そう考えると、性的同意の必要性が、より理解できるかと思います。

◆自然な気遣い=性的同意の基本

――性的同意の必要性は理解できましたが、実際にどうすればいいのでしょう?

富永:性的同意を交わさないとセックスしてはいけないと耳にすると、プレッシャーや面倒臭さが先立つかも知れませんが、そんなことはありません。なぜなら実際は、性的同意という新しい言葉が出てきただけで、その行為(性的同意を交わすこと)は、多くの人が昔から自然に行ってきたことでもあります。

 ここで、パートナーやかつての恋人との初めてのデートの様子を思い出してみてください。

 初めて食事をするときには、「今日はどんなお店に行こうか?」、「イタリアンにする? フレンチにする? それともお寿司?」、「苦手な食べ物はない?」、「お腹は空いてる?」など、逐一どうやったら相手がよろこんでくれるか、気を配っていたのではないでしょうか? 

 初めてからだを重ねたときには、「イヤだったら言ってね」、「大丈夫?」、「好きだよ……キミは?」など、あふれる思いを言葉にして投げかけていたはずです。セックスの際も、言葉にせずとも「(こんな風に触ったら、彼女は痛くないかな?)」「(この体位、自分は好きだけど相手も好きかな?)」など、相手の反応を観察しながら、ゆっくり慎重に進めていたことでしょう。

 ときにはホテルに入ったものの、あまりに慎重になりすぎて、その日はなにもしないまま終わってしまった……という、ほろ苦い思い出もあるかもしれませんね。

「相手に嫌われたくない」、「自分の愛情をしっかり相手に伝えたい」、「少しでも自分に振り向いてもらいたい」――そんな一心で配慮に配慮を重ねていたあなたの行為、それこそが「性的同意」の概念が目指すものでもあるのです。

 性的同意という言葉とともに、なにかまったく新しい義務が生まれたわけではありません。なにも特別なことはなく、愛し合う男女の間で自然に交わされてきたことなのです。

◆知ることが「やさしさ」につながる

――好きな相手に対して行う普通の気遣いでOKと言われると気が楽になります。

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