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“不動産投資”の闇。業界で横行する悪徳な手口とその実態

日刊SPA! / 2024年7月30日 8時50分

“不動産投資”の闇。業界で横行する悪徳な手口とその実態

※写真はイメージです

―[東京にビルを持とう。/青木龍]―

 こんにちは。中小企業の経営者や富裕層向けの投資ビルを売買仲介する不動産会社アグノストリを経営している青木龍です。
 物価上昇や円安が進むなか、お金を銀行に預けているだけではどんどん価値が目減りしていく。そんななかで、“ビル保有”こそ最強の資産防衛策だと思っています。

 今回は、「不動産投資の闇」をテーマに、業界で横行する悪徳な手口とその実態についてお話していきたいと思います。

◆物件を業者が高値で売りさばくために…

 地下鉄・半蔵門駅から徒歩5分圏内の6階建てペンシルビルを購入した方がいます。築10年でワンフロア10坪、価格は4億5000万円だったそうで、テナント側は坪当たり賃料2万7000円で借りていました。

 しかし結果として何が起こったかと言うと、賃貸借契約が満了になった途端にテナントが続々と出ていってしまったんですね。

 なぜ、こんなことになってしまったのか……。

 半蔵門の周辺相場は築年数関係なく2万円が目安で、その物件の賃料は“割高”でした。当時の売り主だった不動産業者は、物件を高値で売るために、テナント側に賃料の免除期間を与え、賃貸借契約の満了まで借りてもらうように口約束を交わしていたからです。

 詳しくは後述しますが、そういう“内々の決めごと”は、契約書上に出てこないものなので、買う方からすると、坪2万7000円で賃貸借契約が巻かれている“有料物件”という見え方になるわけです。うっかり物件を購入してしまうと、周辺相場よりも高い賃料でテナントが入りにくく、相場感に合わせた坪2万円前後に下げざるを得なくなります。

 そうなると、当然ながら利回りも悪くなり、結果的に大損してしまうわけです。これは不動産業界で比較的よくある“闇”だと言えるでしょう。

◆相場感と比べて「賃料が適正かどうか」を見極めること

 僕らも半蔵門駅から徒歩2分圏内にあるワンフロア40坪で築30年の物件を管理・運営していますが、そこの入居するクリニックの家賃は坪1万8000円です。

 ペンシルビルに比べて圧倒的に立地が良く、業務スペースも広く取れる物件なので、どう考えても前出の坪2万7000円というのはおかしいと言えます。

「賃料が適正かどうか」を調べることがいちばん重要なのですが、不動産投資の初心者は築30年の物件と築10年の物件があったときに、銀行からの融資期間を長く取りやすいので、築10年のペンシルビルをどうしても選びがちです。

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