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自称“原色人類”ガングロギャルのその後…19歳で渋谷を離れ選んだ道「仕事も勉強も楽しかった」

日刊SPA! / 2024年7月31日 15時53分

 ひとりひとりの悩みに合わせた接客と施術は顧客の心を掴んだ。一度行くとリピーターになる人も多く、ギャル界隈を中心に徐々に口コミで広まっていく。いつの間にか麻布セレブ御用達サロンになり平日でも予約で埋まるほどの人気サロンへと成長していった。

 さらに塩澤さんはサロンが繁盛してしばらくした後、自身のポリシーに基づいた一般社団法人日本美容心理協会を設立。エステスクールを立ち上げ、エステティシャンの育成にも力を入れるようになった。

「私は元々勉強が大嫌いだったんです。でもエステの勉強だけはハマれた。だからこの楽しさをいろんな人に伝えていきたくて!」

 いきいきとした表情でそう語る塩澤さんは、一見何事にも屈することなく前向きに仕事をしてきた人のようにも見える。実はそんな彼女にも、経営で悩み円形脱毛症になったり、肉体的にも辛くなり何度も入院した時期もあったそうだ。

 しかしそれでもエステの仕事は続けたかったという。何かを「とにかく長く続ける」ことが好きな性分だけれど、振り返ってみればひとつの道を貫いてきた先にようやく見えてくるものがあったと語る。

「結局やり続けないと理想通りにはならないんです。お客様にあわせた施術を習得するにはどうしても数年はかかる。すぐには上手くいかないから本当にこれでいいのかな?と思うこともあったんですけど、5年やったら道が拓けてきたんですよね。特に経営には、教科書には載っていない、続けるだけでわかることがあるんです。これは長く続けることの醍醐味だと思います。これからエステ業界で働く人たちにもその楽しさを知ってもらえたら嬉しいですね」

 こうして自分の道を突き進んできた塩澤さんだが、そこには必ず好奇心があった。同じことをひたすら繰り返すのではなく、やり抜くために失敗から学び、新たな挑戦と工夫を欠かさない。

 それは彼女にとって大事にしていることの一つでもあるようだ。20年以上が経つ今でも、あの頃の気持ちをよく思い出しているという。

「ギャル魂には辛いときに助けてもらっています。渋谷に通っていたときのあのワクワクする気持ちをいつまでも忘れてはいけないなと思うんです。そういう心持ちでいろんなことに挑んでいきたい。エステ業界を盛り上げていきたいですね」

 自分が決めた道に進むだけでなく、逃げないで最後まできっちりやりきる。言葉にすれば簡単だが、実際はそう簡単なことではない。相当の覚悟と責任感がなければできないことだ。そうした生き様は、これからエステティシャンを目指そうとする若い女性たちにも刺激を与えることだろう。塩澤さんの存在は今後のエステ業界にどう影響を与えていくのだろうか。

【塩澤麻衣】
1981年生まれ、A型、天秤座、エステシャン歴23年。高校時代に雑誌『egg』の読者モデルとして活動後、美容業界に。大手エステサロン幹部として経験を積み、タイとインドネシアにマッサージ留学後、2008年に開業。「一般社団法人美容心理協会」代表理事も務める。
Instagram:@shiozawa_mai
X(旧Twitter):@mai_shiozawa

<取材・文/奈都樹、撮影/長谷英史>

【奈都樹】
1994年生まれ。リアルサウンド編集部に所属後、現在はフリーライターに。『リアルサウンド』『日刊サイゾー』などで執筆。またnoteでは、クォーターライフクライシスの渦中にいる20代の声を集めたインタビューサイト『小さな生活の声』を運営している。

―[“ギャル”のその後]―

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