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「敬語も知らなかった」“ガングロ”ギャルが知識ゼロから社長に。経営危機を乗り越えて

日刊SPA! / 2024年8月1日 15時53分

 でも困ったら相談するって大事ですよね!今でも恩師の一人である方に気持ちを打ち明けてみたんです。そしたら『やめちゃだめだよ〜』と明るく一言くださって。それで1人でいたから思いつめてたんだと気がついて、サロンに励まし合える仲間=スタッフがいたらと社員を雇うことを決意しました」

 まだ諦めるには早い。塩澤さんは再び立ち上がり歩を進めることに決める。経営は引き続き苦手だったが、次に雇用の勉強を始めた。以前からカウンセリング心理学を学んでいた彼女だが、もっとわかりやすく心のケアができたらとタロット占いのメニューも追加。施術と会話で身も心も癒したい。そんな思いからだった。

 そしてついにチャンスがやってきた。塩澤さんの話を聞いた『egg』編集長が「モデルたちのメンタルを占うコーナーをやらないか」と声をかけたのだ。

「少しでもみんなが元気になってくれたらと思って引き受けました。私も昔ギャルだったので、彼女たちの気持ちがわかるんです。家族との団欒より外で得られる承認に幸せを感じたりとか。10代のこの時期だからこその悩みって本当にあるんですよね」

 そのコーナーはモデルからも反響がよかった。彼女たちの心を癒やしていくうちに、再び生まれたギャルの輪はどんどんどんどん広がっていく。

「そのコーナーは数年続けていたんですけど、そこで出会ったモデルさんたちがお店にも来てくれるようになって、ブログやSNSで紹介してくれたんです。それで少しずつ口コミが広がっていきました。“ギャルの繋がり”ありがたすぎますよね」

  エステティシャンとして貫いてきたことがようやく実を結んだようだった。リピーターは徐々に増えていき、今ではゆんころ(小原優花)さんやゆまちさんなど、数々のモデルたちが通う人気サロンとして知られている。サロンの口コミを見てみると「カウンセリングが丁寧」「親身になって話を聞いてくれた」というコメントも目立つ。

◆コロナ禍の経営危機を救った新メニュー「美尻エステ」

 開業から15年が経った現在、サロンは3店舗を構えるほどの成長を遂げた。

 2018年には新たに「美尻エステ」を開発。当時まだ日本では珍しいヒップ専門サロン「美尻研究所(R)」も開業させた。そしてその新サロンは後にやってくる新型コロナウイルスの流行による経営危機も乗り越えることとなる。

 感染対策として多くの人がマスクをするようになったことで、世の女性たちの関心は顔以外の美容に集まったのだ。さらにマスクをしたままうつ伏せで施術するため飛沫の心配も少ない。ヒップ専門サロンはコロナ禍で需要を大きく伸ばしていく。まさかの鉱脈。しかしそれは偶然というより必然だったという。

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