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8割の顧客を黒字化する税理士が実践している「数字に強くなる6つの習慣」

日刊SPA! / 2024年8月2日 8時50分

 家計でも、貯金をしたいなら収入から先に貯金額を確保して、残りのお金でやり繰りする「先取り貯蓄」というやり方がよく知られている。会社も家計も同じく、先に確保するのが大事なようだ。

◆④KPIを設定して目標を“見える化”する

 KPI(Key Performance Indicator)は「重要業績評価指標」と訳し、業績の管理・評価には欠かせない数字だ。

「会社の業績目標を数値に置き換えたものがKPIです。KPIによる可視化の基本的な流れは、まず会社の数字をもとに課題を抽出し、目標を数値で設定するところから始めます。

 飲食店を例にとると、客単価やリピート率、新規顧客の数などのデータをもとに、客単価の向上、リピート率の改善、新規顧客の獲得などの目標数値を、それぞれ具体的な数字で計画します。

 たとえば、『月間の客単価を6,000円に上げる』『3か月に1回の来店を、2か月に1回に増やす』『粗利を現在の2,000万円から3,000万円に増加』といったイメージです。

 この作業を行うことによって、その時点での経営課題が明らかになるとともに、全従業員がKPIから逆算した具体的な目標を持つことができるようになります」(鈴木さん)

 業績目標を数値で“見える化”することこそが、KPIの本質だというのだ。

◆⑤数字を「線」で追って“変化”をつかむ

 数字を眺める際に大切なのは、数字を「点」ではなく、「線」で見ること、と鈴木さんはアドバイスする。

「点とは、ある瞬間のピンポイントで見る数字。線とは、一定期間の変化とともに見る数字です。たとえば先月と今月、昨年同月から現在までといったように、数字がどう変わっていったか、その推移を見るということです。

 試算表や決算書の数字は、その時点の数字であって、どういう経緯でそうなったのかまではわかりませんよね。

 たとえば、期末に現金が1,000万円あったとしても、実は期首には2,000万円あったのに大幅に減ったのか、500万円から増えたのかわかりません。増えたのか、減ったのか、それは『線』で追わない限り見えてきません。

 単に年度末の決算書を見るだけでは、経営の全体像や具体的な動きを理解することはできません。定期的に財務状況をチェックすることで初めて、会社のパフォーマンスの変動、問題の早期発見、早期対策など、より詳細かつ効果的な経営判断が可能になります。

 ちなみに、どうしても『額』に目が行きがちですが、そこにとらわれすぎると全体が見えづらくなってしまいます。数字を追うときは必ず『率』、すなわち『増減率』とセットで把握しておきましょう」(鈴木さん)

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