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“史上2番目”2200円超暴落の日経平均「下落はまだまだ終わらない」市場を覆う“恐怖の元凶”とは

日刊SPA! / 2024年8月4日 11時30分

「利下げはオンザテープル」。オンザテーブル、テーブル上にある、検討中という。利下げの可能性を示唆した発言が、これほど大幅な株価下落のきっかけとなり得るわけがない。

 つい、1か月ほど前までは、アメリカで出てくる経済指標は強く、年内利下げがあったとしても、11月の大統領選挙後の1回きりだろう。それもないかもしれないという観測が強くなっていた。

 これは、出てくる経済指標からインフレが落ちついていないこと、大統領選挙のある年の9月のミーティングでは、金融政策の方向転換は行われないという過去の事例を踏まえての予測でもあった。

 そして、重要なことは、この3週間あまり、アメリカで発表される景気ウォッチャーが重要視する経済指標は、米国経済から過熱感が薄れたことを示すものも多く、9月の利下げもあるかもしれないとする識者の意見も非常に多くなってきたタイミングでのパウエル議長発言で、こちらもサプライズというには程遠いものだ。

 株価が下げた結果を受けて、米国経済の景気減速を嫌気して売られたなどと後講釈の説明をするものもいるが、説得力に欠けている。

◆株価が下げた理由は「株価が下がったから」

 つまり、米国経済の下振れリスクへの警戒、世界的な金融政策の転換といった説明で、この8月の大幅な株価下落を説明することはできない。大手メディアは現象の説明に明確な理由を求めたがる。それがないと記事にならないためだ。下げた理由はどこにあるのだろうか?

 この記事を読んでくれている読者の方も、2日の海外市場で日経平均の先物が売られている理由は説明できるだろう。同日の米国株が下落したこと、円高が146円台まで進んだからだ。さらに、1日も2日の東京市場の下げも、海外市場で株価が下がり、ドル高が是正され円高方向に為替が動いたからだ。為替は円の売り持ちポジションの買い戻しが入ったことがきっかけだった。

 そうなのだ。株価が下げた理由は株価が下がったからだ。

 私は、これこそが本当の理由ではないかと考える。理由はわからないけれど、下がっているのだから、損をする前に売っておこう。ポジションを閉じておこうというわけだ。

 では、最初に売ったのは誰だったのだろうか? 

 それは、円売り、日本株買いのポジションを積みあげていた海外勢の先物、投機筋だ。これも、売りを仕掛けてきたというよりも、持っていた買い持ちポジションを清算する動きに出たというのが正確なところだろう。

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