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“看板だけで2億円”きぬた歯科が至る所に看板を出す理由「実は最強のネットツールだと思う」

日刊SPA! / 2024年8月10日 15時54分

泰和:伊勢神宮の電柱看板ね。もともと赤福の看板で埋め尽くされていたんだけど、看板マニアとして見過ごせなくてね(笑)。

久和:そこに、一石を投じたわけだ。

◆看板はSEO対策よりもはるかに効果的

――数だけでなく、バリエーションの多彩さも魅力です。お兄さんは烏帽子をかぶったパターン、弟さんはファイティングポーズの「俺に任せろ!」バージョンなどもあります。

泰和:ふざけたふりをしているだけで、ちゃんとマーケティング戦略を考えているからね。同業者がどんどんマネしてくるので、限界ギリギリまでは攻める。

「上半身裸で両手にインプラントを持つのはどうですか?」と提案されたこともあるけど、今までのことが水の泡になってしまうことは絶対にやらない(笑)。

久和:分院展開している同業者がマネしてくることが多いけど、収支が崩壊しているところが多いよね。彼らのほとんどが自己資本比率は1桁台だから。

 でも、僕たちは医院をひとつずつやっているだけだし、自己資本比率は90%以上ある。医療法人の平均が50%くらいなので、僕たちはかなり健全な歯科医ですよ。

泰和:兄さんも俺も利益を最大化しようとしているだけ。収益に対する広告費はコンパクトなものですよ。

――やっぱり看板の効果はすごいですか。

泰和:実は最強のネットツールだと思う。同業者はSEO対策に何億円もつぎ込んでいるけど、俺たちはそんなことやらない。勝手にSNSやネットニュースが取り上げてくれるから、アナログでローカルな看板が今ではマス広告に化けている。今さらマネをしたところで、もはや俺たちの「数の暴力」には勝てないだろうけど(笑)。

◆歯科業界は閉鎖社会。看板は挑戦状だった

――ちなみに最初に看板を出されたのは、いつ頃ですか。

久和:僕が開業して12年目のときだから’04年かな。横浜中心部の高島の看板です。思いつきでしたが、すごくウケました。それを見て、弟がマネしたんです。

泰和:違ぇよ。そんなの知らずに、こっちもやってたんだよ!

久和:だけど、歯科業界はものすごく閉鎖的な社会で、当時は離れたところに看板を出す医院なんてなかったんです。案の定、行政から「医療法に則ってない」とクレームが来ました。

――顔出しがダメだったんでしょうか?

久和:顔出しは問題ないのですが、「インプラントの金額を入れろ」とか。明記すれば、今度は「字が小さい」とか。でも、字の大きさの基準を聞いても、行政は答えられない。そんなの個人の主観なので、完全な言いがかりなんです。行政も同業者から「撤去させろ」と突き上げられただけなんです。裏では足を引っ張られて大変でした。

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