“看板だけで2億円”きぬた歯科が至る所に看板を出す理由「実は最強のネットツールだと思う」
日刊SPA! / 2024年8月10日 15時54分
泰和:俺は人生って答えが出ない気がするんだよね。東京に来た時に高速道路には名だたる企業の看板が並んでいて、成功者の象徴みたいに見えた。歯医者には無理だろうと思っていたら、できちゃった(笑)。でも、自分が成功したとはいまだに思えなくてね。何かにようやく到達したと思ったらまだそこから先がある。人生って、進んでも進んでも答えが出ない蜃気楼みたいだなって。
久和:そんなことを考えていたのか……。
泰和:なので、7月19日に『異端であれ! ―どれだけ看板を出しても、金を稼いでも、成功などなかった。人生はどこまで行っても蜃気楼―』という書籍をKADOKAWAから出版します。
久和:宣伝かよ! 弟は僕に負けたくない一心なんですよ。僕は父親から「常に弟の上を行け」、弟は「兄貴に勝てずして、誰に勝てるんだ」って言われて育てられましたから。僕も弟がリタイアしたら、やる気なくなっちゃう。これからも、兄弟で切磋琢磨していきますよ。
看板は道楽ではなく、一代でのし上がった兄弟が生き残るための戦略だった。分院展開はせず、横浜と八王子の地域密着型の歯科医院として地道に努力を重ねた結果、行きついた道でもあった。それを知れば、ど派手で奇抜な看板が、違った味わいに感じられるのではないだろうか。
【Hisakazu Kinuta】
1964年、福島県生まれ。日本歯科大学卒業。1992年、神奈川県横浜市にてきぬた歯科を開院。技術力が高い評価を得ており、年間症例実績2700本以上と神奈川県内で圧倒的な成果を誇る。1998年、神奈川インプラントセンターを開設し後進の育成にも注力
【Yasukazu Kinuta】
1966年、栃木県生まれ。日本歯科大学卒業。1996年、東京都八王子市にてきぬた歯科を開院。スウェーデンのインプラント専門誌『INside』にて、日本で最も多くインプラントを手がける医師として紹介される。’23年より「足利みらい応援大使」を務める
取材/D.J.マメ 文・構成/中野 龍 安羅英玉 写真/黒田 明 金 哲基
【中野 龍】
1980年東京生まれ。毎日新聞「キャンパる」学生記者、化学工業日報記者などを経てフリーランス。通信社で俳優インタビューを担当するほか、ウェブメディア、週刊誌等に寄稿
―[インタビュー連載『エッジな人々』]―
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