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元109カリスマ店員→週刊誌記者が教える“人から聞き出す力”。「岸田首相は聞くだけ」の問題点

日刊SPA! / 2024年9月9日 8時53分

山田:まず54万人もの署名が集まるなんて、純粋に「すごーい!!」って言っちゃうと思います。もちろん総理がそんなギャルみたいな反応できないのはわかっていますが(笑)、それでも「聞く力」があるなら、まずは向き合う姿勢を見せるべきでしたよね。その上で、制度導入の必然性を丁寧に説明すれば、たとえ義務化されたとしても印象はずいぶん違ったと思います。

――まずは相手を褒める。受け取り拒否というのは、相手の声を聞くどころか、無視していますもんね。

山田:私たち週刊誌記者の主な仕事は、直撃取材です。相手のもとを急に訪ね、「記者です」と名乗ると「ヤダ! 帰って!!」「急に来られても何も答えられないよ!」と拒否されたり、無視されたりすることは少なくありません。記者になりたての頃は、その都度へこんでいました。もちろん、相手の状況によっては無視せざるを得ないときもあると思いますが、週刊誌と政権運営は違いますよね。自分にとって都合の悪い国民の声は聞かないことがあからさまで、ということは、これまでも“聞いているふり”で実際は聞いてなかったんじゃないかと信用できなくなりました。

皆さんが日常生活でここまで極端に「無理!」と拒絶されることは多くないと思いますが、コミュニケーションにおいて、無視や拒絶は相手をとても傷つけるということは意識した方がいいと思います。

――無視や拒絶とは少し異なりますが、たとえば石丸伸二氏やひろゆき氏のような「論点ズラし」もネット上では注目を集めています。クセの強い人とのコミュニケーションではどう対処するのがいいのでしょうか。

山田:年配の男性を取材することも多いのですが、「若い女」というだけで不機嫌な対応をされるなどハラスメント体質な人というのは、一定数います。論点ズラしをする人は、本来相手に向かうべきコミュニケーションの矢印が自分に向いているのだと感じることが多いですね。こういう人に対しては、まず相手の主張をいったん全部、聞きます。こういうタイプは「インパクトを残す」ことが重要で、相手のことを理解しようとする気がない、ちゃんと答えようという気がない人なので、10の勢いで聞きましょう。

――まずは気持ちよく喋らせることが大切?

山田:その上で、私だったら「今日も石丸節が炸裂していますね!」と褒めるところから始めます。闇雲にヨイショするわけではなく、状況を実況する中に「褒め」の要素を入れると、相手の勢いや空気を変えることができます。論点がズレていたとしても、そのとき話している内容は、本人が話したいことです。まずはそこに同調することが大事なんです。

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