1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「資さんうどん」を買収したすかいらーくHD。“丸亀一強”のうどん市場を変える可能性も

日刊SPA! / 2024年9月22日 8時53分

 グループ内3位のしゃぶ葉は、今年年初は279店舗だったが、現在は294店(8月時点)と、グループ内でも著しく店舗数を増やしており、経営資源の配分度合いを高めている。

 あれだけ安く食べ放題プランができるのは、やはりすかいらーく約3100店のスケールメリットとグローバルネットワークを活かし、効率的で安定的な調達を実現できているからだ。

 すかいらーくの調達先は世界40か国におよび、為替変動リスクを最低限に抑制している。相場が高騰した食材に関しては、世界中のサプライヤーとのネットワークを最大限に活用し、産地変更などフレキシブルに対応して、顧客提供価値を損なわないように仕組化している。

 こうやって、世界中から厳選された高品質の食材を最適価格で調達するグローバルソーシングを構築しているのは強みだ。すかいらーくの傘下にある各業態は、それらを存分に活用することができる。

◆すかいらーくグループにうどん専門店が仲間入り

 10月、すかいらーくは、九州を地盤にした成長著しい「資さんうどん」の全株式を取得し傘下に加える。自社で不足する業態は、自社で一から開発せずM&Aを活用し、時間を節約する経営方針であり、その一環だ。

 創業40年で年間売上100億円(23年実績、123億円)以上を達成した資さんうどんの買収金額は240億円とのことだが、事業規模から考えて相当な将来性を見込んでいると言われている。

 傘下に収めた際のシナジー効果や活用価値などの期待も大きい。資さんうどんとしては大手資本の傘下に入り、全国展開に向けた準備ができそうだ。

 現在は店舗数71店舗(24年8月時点)だが、2割の常連客が延べ客数の8割を占めるといったリピート率の高さが強みの店で、絶対的な顧客基盤を有しているのが魅力の人気店だ。

◆資さんうどんの良き組織文化を守れるか

 私もさっそく資さんうどんに行ってみた。入店するとまず、自動案内→タッチパネルで注文→水は卓上にてセルフサービス→料理提供→会計はセルフレジ、といったよくある一連の流れだ。

 だが、料理提供は配膳ロボットではなく店員さんが丁寧な接客で提供してくれるから嬉しい。うどんとミニ丼のセットが人気のようでその組み合わせはバリエーション豊かであり、価格もリーズナブルである。出汁が自慢で麺のもちもち感が店の売りだ。

 DX化を推進するチェーン店の中には、会計を済ませて帰る際に店側から何の反応もないところも多い。だが、資さんうどんは、オープンキッチンになっており、お客さんが帰るときは、「ありがとうございました」と気持ちのいいお礼の挨拶があった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください