安倍元総理と“友情”を育んだ議員がいた…自民党の悪習を、安倍元総理とヒラ議員が崩壊させた話
日刊SPA! / 2024年9月30日 8時48分
民間専門家時代から、故安倍総理とは淡き繫がり、即ち“友情”を育んできた青山繁晴氏。そんな著者だからこそ明らかにできた安倍さんの心の裡はどのようなものだったのか?
ふたりの遣り取りを読み進めていくうちに、祖国の光明が見えてきて、主権者として、祖国のためになんらかの行動を起こすべきだと思わされる。
『反回想――わたしの接したもうひとりの安倍総理』より一部編集、抜粋してお届けする。
◆時は、わたしの初当選直後
生まれて初めて、本会議場の議席に座りました。
本会議場そのものは、衆参両院とも良く知っています。当たり前ですね。政治記者でしたから。
しかし、本会議の開会中は、記者が議席のあるフロアに入ることはまったく許されません。議席を囲むように上階に造られている記者・カメラマン席から、下を覗き込むだけです。
思いがけず、議員という当事者になり、議席について、青山繁晴と丁寧に白文字で名が書かれた木札を立てました。こうすると出席となります。
ふと左横を見ると、見覚えのある人がやはり木札を立てようとしています。名は、山田宏さん。
付き合いはありません。わたしはテレビや新聞で顔を見たのでしょう。元は東京都杉並区長であり、それに新党の党首を務めておられました。
山田さんもこちらを見ています。
どうも、わたしのことをご存じらしいと思いました。
◆盟友・山田宏参議院議員との出会い
議事が始まる前に、自然に会話となりました。時候のあいさつはありません。いきなり、日本の今をどう見ているか、これからの日本をどうするかという話になりました。
それでいて、別に堅苦しくないのです。不思議な人です。特に質問上手という感じではないのだけれど、さらりと聞かれたことに、考えのままに答えていると何気なく国家論や歴史論、政策論になっている。
それにこの年はアメリカの大統領選挙の年です。
7月10日の参院選のあと、8月1日に短い臨時国会があり、参議院の議長と副議長の選挙や議席指定がありました。
そして9月26日から12月17日まで本格的な臨時国会が開かれ、アベノミクスに基づく補正予算などが審議されました。
この途中の11月8日(アメリカ東部時間)にトランプさんが大統領に当選しました。
投票日が近づくにつれ、山田さんから「どっちが勝ちそうか」と何度か問われました。
わたしは早い段階、すなわちヒラリー候補に楽勝の見方すらあったときにラジオ大阪の生放送で「トランプ候補に勝機がある」と話しました。自慢話じゃないのです。逆の失敗談です。
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