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“看板の下敷きに”車椅子になったアイドルの今。事故から6年、自分を「唯一無二」と思えるようになるまで

日刊SPA! / 2024年10月6日 8時54分

猪狩:事務所の方からは、「車椅子に乗っていても仕事はいくらでもあるから、戻ってきていいんだよ」と言われました。メンバーは「猪狩ちゃんが戻ってくるまで、ステージを守るからね」と言ってくれて救われましたね。

――事故から1か月ほどで、ご自身の状態をSNS上で発信されています。まだ、未来が見えず不安な中だったと思うのですが。すでに、その状態を受け入れられていたのですか?

猪狩:半々というところですかね。事務所やメンバーからの声もあって、車椅子のままでも仮面女子として頑張っていくという気持ちではあったんですが、やっぱり本当にできるのか不安だったというのが本音です。

――SNSで発信してみてファンの方はどんな反応でしたか?

猪狩:「待ってるよ」とたくさんの方が言ってくださって、本当に支えになりました。それがあったからこそ「またステージに戻ろう」と思えましたね。

◆「ごめんね」ではなく「ありがとう」

――それでも、実際に活動に戻るには苦労も多かったと思います。

猪狩:最初は、メンバーもどのように手助けをしたらいいかわからないと感じていたと思います。私も、どうやってヘルプを出したらいいかがわかりませんでした。でも、その解決方法は「一緒の時間をたくさん過ごすこと」だけなんですよね。

例えば、普通の人なら気にならないものでも、床に物や配線があることで、私にとっては動線がないときは「どけてほしい」と、今では自然に伝えられます。メンバーも曲中のフォーメーション移動で、私が物理的に間に合わないことがわかった時に、次のリハーサルまでにフォーメーションの変更を提案してくれたりします。

――それでも、周囲にお願いすることが増えると、申し訳ない気持ちが積もりませんか?

猪狩:それは今もあります。こちらからお願いすることが増えたので、その度に申し訳なく思います。でも、「ごめんね」ではなく「ありがとう」と伝えるように心がけています。

◆「猪狩さんにしかできないことがある」と言われた

――確かに、場の空気もそちらの方が気持ちいいですね。

猪狩:迷惑をかけているという意識がずっとあったんですが、ダンスの先生が「猪狩さんが加わることで新しいパフォーマンスが生まれるよ」と言ってくれて、自信を持てるようになってきましたね。入院していた時にも看護師さんから「仮面女子は、正直言って猪狩さんがいなくても回る。でも、猪狩さんにしかできないことがある」と言ってくれたんです。勇気付けられましたし、今でも思い出す言葉です。

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