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4年間で約42万円の学費値上げを発表した東京大学。「コスパ的に目指す価値はあるのか」現役東大生の見解は

日刊SPA! / 2024年10月6日 15時53分

 では、東大卒業者は、いったい何歳頃から年収1,000万円を突破するのでしょうか。先述した日経転職版によれば、各世代平均給与は20代653万、30代972万、40代1168万、50代1450万でした。

 実のところ、このデータは私の肌感覚にかなり沿うものです。たとえば、東大生に人気のコンサル業界大手のBIG4各社(デロイトトーマツ・PwC・EY・KPMG)は、どこも初年度から500万~600万円程度の年俸を支払うそうです。

 また、三大商社として名高い三菱商事は、20代後半から平均年収900万~と、1,000万超えも夢ではない。

 すなわち、東大生にとって、年収1,000万円は特段難しいレベルではない。仮に上述の表のとおりに各年代を過ごした場合、推計生涯年収は4億490万円。これに60代の収入が乗るので、AFGの推計もあながち嘘ではなさそうです。

 繰り返すようですが、この数字は一般的な大卒労働者の平均を2倍近く上回ります。一般大卒男性の場合、生涯年収が2億6000万円程度と推察されるため、東大に合格するだけで、潜在的には2億円を稼いだといえなくもありません。

 では、東大に通うためのコストはどれほどでしょうか。今回は、もっとも厳しいであろう「上京して都内に一人暮らし、学費自弁」のパターンから、総コストを算出します。

◆“最低限の生活費”はいくらか

 東京都内に安く下宿する場合、入寮が現実的です。東京大学には、「三鷹国際学生宿舎」という公式の寮があります(通称三鷹寮)。寮費が非常に安いことが特徴で、2024年10月現在のデータでは月額8850円。

 ただし、「住むバイト」とも揶揄されるほどに劣悪かつ過酷な環境であることも確かで、三鷹寮に入寮したほとんどの学生は、3年進学時までにここを抜け出します。

 退寮後の住居は様々な選択肢がありますが、別の寮だとおおよそ5万~8万程度が相場のようです。もちろん一般のアパートなどに住む選択肢もありますが、家具家電を揃える手間が考えられるため、ここでは、駒場滞在の2年は三鷹寮に、後期課程は月額7万円の寮に滞在すると仮定します。

 三鷹寮では食事が出ません。後期寮でも同様と考えると、月に食費が3万円程度かかります。通信費は月額1万円、交通費が年間で5万円と仮定します。すると、最終的な生活コストは、4年間で257万2400円。もちろん、生活上の知恵などで多少切り詰めることは可能。

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