“58歳で発達障害” 通告のフリーライター「診断結果を伝えたら、音信不通になった友人たちも」
日刊SPA! / 2024年10月10日 8時47分
今、振り返ると、発達障害の特性だと思えるものは思い当たるという。
「飲み会やカラオケ、キャバクラなんかも、1回目は誘われるんです。だけど、2回目以降は誘われなくなる。何かその場に合わないことを言っていたんでしょうね。20~30人の集団がとにかく恐怖でした。コミュニケーションが苦手で、雑談ができません」
◆発達障害の診断を受けただけで自分は変わらないのに
桑原氏は、発達障害の診断が下ったこと自体よりも、周囲の友人・知人に話したら、離れて行かれたことがつらかったという。
「10年くらいの付き合いがある男性の友人がいました。診断が下ったことを伝えると、LINEは未読になり、音信不通になりました。他にも数人、音信不通になった人がいます。発達障害診断を受ける前後で、僕自身は変わっていないのに…。恨みはないですが、寂しいです」
そんな桑原氏を「熟年離婚された人みたいに落ち込んでいる」と言う人もいた。だけど、幸いなことに理解してくれる友人・知人もいた。
「今も発達障害診断を受け入れられているかといったら、受け入れている最中です。頭では分かっていても、心がついていかない。だけど、今後は、理解してくれた友人・知人たちのためにも、本を出版するなど、ポジティブなことを知らせたい。
生まれてきた時代や場所・環境って、個人ではどうにもならない要因ですよね。昭和時代を美化するつもりはありませんが、昔は『規格外』の人間にも寛容だったからこそ、僕は食べていけていた。ラッキーだったと思っています」
時代の流れにより、「個性」が「障害」と言われることも、その逆もあり得ることだ。個性なのか、障害なのかのラインは、時代や環境の変化による流動的なものなのではないか。
<取材・文/田口ゆう>
【田口ゆう】
ライター。webサイト「あいである広場」の編集長でもあり、社会的マイノリティ(障がい者、ひきこもり、性的マイノリティ、少数民族など)とその支援者や家族たちの生の声を取材し、お役立ち情報を発信している。著書に『認知症が見る世界 現役ヘルパーが描く介護現場の真実』(原作、吉田美紀子・漫画、バンブーコミックス エッセイセレクション)がある。X(旧ツイッター):@Thepowerofdive1
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