福岡県の山奥に移住、外国人女性と暮らす日本人男性「月15万円あれば妻と子供を養える」――大反響ニュース傑作選
日刊SPA! / 2024年10月19日 15時44分
「天空の茶屋敷」オーナーの坂本治郎さん
過去5万本の記事より大反響だった話をピックアップ!(初公開2022年5月25日 記事は取材時の状況) * * *
コロナ禍で大打撃を受けた宿泊業界。特にインバウンド客をターゲットにしたゲストハウスは、この2年で廃業が相次いだ。しかしそんな苦境の中でも、悠々自適に経営を続けているオーナーがいる。福岡県在住の坂本治郎さん(Twitter:@skyteahouse)だ。
坂本さんが営む「天空の茶屋敷」は、コロナの影響で宿泊者がゼロになった時期がある。にもかかわらず、彼の生活は貧することなく豊かだという。その背景には、ゲストハウス開業にまつわる特殊すぎる経緯と、田舎ならではの経済事情があった。
◆「田舎に人を呼びたい」海外帰りの青年の挑戦
福岡県八女市笠原地区の、標高500メートルに位置する一軒の屋敷。一見、何の変哲もないように見える古民家だが、知る人ぞ知る秘境のゲストハウスだ。
実はこの宿、‟タダで貰った家”を活用して開かれている。一体どういう事なのか。それにはオーナーである坂本さんの生きざまが深く関わっている。
「僕は2015年まで5年間海外放浪をしていて、帰国してから福岡県八女市に移住しました。当時は空き家になっていた祖父母の家に住み、地域の手伝いをしながら食いつないでいたんです。ある程度生活が落ち着いてきてからは、SNS経由で外国人旅行者を泊めてあげるようになりました。バックパッカー時代の縁もあり、移住して一年後には国内外から多くの人が集まる家になったんです」
田舎暮らしが板につくにつれ、地域の人はもちろん、旅行者とのつながりも増えていった。一年ほどは平和な暮らしが続いたが、地元との関わりが増えるにつれ、田舎特有の問題を目の当たりにする。人口流出による過疎化、農家の深刻な跡継ぎ不足だ。
地域への訪問者を増やしたい。田舎の魅力を知ってほしい。そう考えた坂本さんは、自宅に集まる外国人旅行者を連れ、「八女茶ガイドツアー」を企画する。この活動こそが、ゲストハウス開業への布石だった。
◆地域の信用を得て、タダで家を貰う
「ガイドツアーを企画した際、地域の重鎮である大橋さんという方とご縁ができました。その方から、ある日『家を貰わないか?』と声がかかったんです」
その家こそが、現在「天空の茶屋敷」になっている古民家だった。元々の所有者が高齢化により土地を離れてしまったため、取り壊しが検討されていたそうだ。
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