元東京国税局職員のライターが提言「30代後半でもフリーランスで成功する」方法
日刊SPA! / 2024年11月6日 8時51分
――まさに四面楚歌だったわけですが、それでもフリーライターを目指した原動力は何だったのでしょうか?
小林:国税局は、仕事の性格上、公務員の中でも特に閉鎖的な組織です。だから、外の世界との接点がほとんどありません。
ただ、僕は異業種交流会やビジネススクールに通ううちに、外の世界と繋がりを持つことが勉強になることを実感していましたし、何より純粋に楽しかった。ライターという仕事は、多種多様な外の世界の人たちに取材するので、とても魅力的に映りました。
◆ある編集長との出会いによって、フリーランスへの道は一気に好転!
――現在は念願のフリーライターとなり、売れっ子として活躍しています。当時の困難な状況をどう突破したんですか?
小林:ライター塾を卒業して3年目、ようやく物事が動き始めます。
あるメディアの編集長が登壇するイベントに参加した僕は、名刺交換のときにライターを目指していることを伝えました。
そのイベントの感想を自分のブログの記事にまとめて、お礼がてら編集長のSNSに送ると、「一度、オフィスに遊びに来ませんか?」と誘ってくれたんです。そしてオフィスでお会いしたその日に、「ウチで書いてみませんか?」と言ってくれました。
その会社は、企業や官公庁の取材記事を多く手がけていたので、公務員という僕のバックグラウンドを買ってくれたのかもしれません。初めてライターとしての仕事をオファーされたので嬉しかったですね。でも、公務員は副業禁止。
そのことを正直に話すと、報酬が発生しないボランティアの形で、取材に同行させてもらったり、記事を書かせてもらったりするようになったんです。
ライターの仕事を一通り経験させてもらい、仕事の流れを把握できたのもよかったですが、何よりありがたかったのは、プロの編集者が原稿に赤字を入れて(添削して)くれたことでした。
プロの視点でフィードバックをもらい、原稿を修正する作業を重ねていくことで、ライティングスキルが上がっていくのを実感できたんです。
◆自信がつくと事態は面白いほど好転する
――状況が一気に好転したわけですね。
小林:もう一つ、大きかったのは、この経験でライターとして食べていけるかもしれない感触を得たことです。この会社は、ライターの能力に応じて報酬が段階的に変わる、業界的にも珍しい方式を取っていました。
僕の場合、当初はトライアルということで「1記事6000円」でしたが、経験を積んでランクが上がり、「1記事2万7000円」まで評価が上がりました。
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