1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

元東京国税局局員のライターが教える、フリーランスの税金対策と「フリーランス新法」の活用術

日刊SPA! / 2024年11月11日 8時51分

――およそ2年、十分な収入を得られない期間があったわけですね。独立前、フリーライターの仕事が軌道に乗るまで、生活を成り立たせる準備などしていましたか?

小林:退職前に多少の貯金があったのと、公務員なので退職金が少し出たので、半年は生活していける……という試算はしていました。

 実際は、貯金を食い潰しながら生活していたというのが本当のところです。ライターになった当初は、単価の安い案件も多かったですね。

 大阪まで行って1日かけて取材して交通費+1万円という仕事もありました。これでは、家族にお土産を買ったら、ギャラがほとんどなくなってしまう(苦笑)。最初は、低単価の案件でも面白い、と捉えていたので仕事を受けていたんです。

◆家族の入院を機にフリーランスのリスクを痛感した

 ところが、独立した年に妻が入院してしまったんです。当時、妻は三男を妊娠中で定期的に検診を受けていたのですが、血圧に異常値が見つかり、緊急に入院することになったんです。

 当初、お医者さんの話では1週間の入院だったのですが、数値がなかなか戻らず、結局、入院期間は2か月に及びました。さらに、早産だったため、出産後に三男も1か月入院したので、3か月にわたって取材に出かけることができなくなってしまったんです……。

 仕事が満足にできない上に、入院費もかかり、お金の不安を抱える状態が続きました。この経験から、フリーランスのリスクを痛感した僕は、仕事のやり方や案件の単価にこだわるようになりました。

◆「元国税ライター」と名乗るようになったきっかけとは?

――現在、「元国税ライター」の肩書きを名乗り始めたのも、仕事のやり方を見つめ直したこの頃ですね。

小林:ブランディングを考えて、「元国税ライター」や「マネーライター(元東京国税局職員)」などと名乗っています。独立してしばらくの間、この肩書きを使わなかったのは勘違いしていたからです。

 というのは、せっかく独立したのだから税金以外のテーマの仕事をしたいという思いがあったから。フリーライターとしてどんな案件でも幅広くできたほうがいいのかな、と考えたんです。実際、幅広い案件を受けたのですが、報酬は総じてそれほど高くはなかった。

 そんな折り、ライター仲間からのアドバイスもあり、「元国税専門官」ライターと名乗り、肩書きに「フリーライター」としか書いていなかった名刺に、「元東京国税局職員」と一文を加えました。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください