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J2優勝“翌シーズン”にJ1優勝争いのFC町田ゼルビア。黒田監督が「たった2年でトップチームに押し上げた」2つのこと

日刊SPA! / 2024年11月30日 8時52分

黒田:そういった記事は注目を集め、数字を稼ぎたい明確な意図があります。実際とは違う内容が書かれている記事はよく見かけますし、真実とはまったく違うことがほとんどですから。まったく迷惑な話です。

 メディアは話題性を求めて、必ずしも真実でなくても興味を引くタイトルを付け、平気で内容を捻じ曲げて書きます。真実かどうかはあまり重要ではないメディアも存在します。

 問題は、読者がそれを真実のように受け取ってしまうことにもあると感じています。「情報リテラシー」の有無はネット社会の大きな問題でもありますよね。

◆◆柴崎岳、松木玖生など育てあげた教え子たちの成長は何よりの喜び

水野:青森山田では28年という長期にわたって多くの選手を育てられました。その中で特に印象に残っている選手はいらっしゃいますか?

黒田:やはりワールドカップに出場した選手は忘れることはできません。中学1年生から見てきた柴崎選手が日本代表として活躍している姿は、本当に感慨深いものがありました。

 ロシアワールドカップのときは現地にて試合観戦しましたが、なぜか涙が出ましたね。自分の元で育った選手が世界の舞台で戦っている姿を見たとき、込み上げてくるものがありました。

 松木玖生のような若手選手も、これから世界で活躍してほしいですね。彼も中学生の頃から見てきました。今の時代、彼のようなハートの強い選手が出てくるのは貴重な事です。なかなか育て作れるものではありません。彼の海外挑戦もぜひ応援していきたいと思います。

◆◆混沌とした首位争い

水野:今シーズンのJ1リーグもいよいよ終盤戦。優勝争いは現在首位のサンフレッチェ広島、同2位のヴィッセル神戸、そして3位のFC町田ゼルビアにほぼ絞られました。ご自身としてはこの状況をどう感じていらっしゃいますか?

黒田:夏の終わりころまでは首位にいたわけですから、現在3位というのは非情に悔しい気持ちもありますが、それでもJ1リーグ初参戦のクラブが上位3チームにいることは素晴らしいことだと思います。

 選手たちは本当によくやってくれています。リーグも残りわずかですが、とにかく今までやってきた「勝利のために細部に拘る」姿勢やマインドを忘れず、とことん突き詰めていくしかありません。甘くなっていたところをもう一度引き締めて、残る試合をしっかり戦っていこうと思います。

【インタビューを終えて(水野)】
インタビューを通して、黒田監督の印象が変わった。お会いする前は強面で厳しい方なのかな、と思っていたが。それはもしかしたらメディアにつくられた印象だったのかもしれない。ご本人は終始優しくお話しをされる柔和な方だ。頭の回転が早くて話もうまい。成果を出す監督の、選手とのコミュニケーション術の一端を見た気がした。

【プロフィール】黒田 剛

1970年生まれ。大阪体育大学卒。1994年から28年間青森山田高等学校サッカー部を指揮し、有数の強豪校に育て上げる。その実力を買われ、2023年、FC町田ゼルビアの監督に就任。1年目でJ2優勝、J1昇格を果たした。
著書に『常勝チームを作った 最強のリーダー学』(サンクチュアリ出版)、『勝つ、ではなく、負けない。 結果を出せず、悩んでいるリーダーへ』(幻冬舎)がある。

<取材・文・構成/水野俊哉・高橋真以・掛端 玲 撮影/星 亘>

【水野俊哉】
1973年生まれ。作家。実業家。投資家。サンライズパブリッシング株式会社プロデューサー。経営者を成功に導く「成功請負人」。富裕層のコンサルタントも行う。著書も多数。『幸福の商社、不幸のデパート』『「成功」のトリセツ』『富豪作家 貧乏作家 ビジネス書作家にお金が集まる仕組み』などがある。

―[水野俊哉]―

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