「無銭飲食だろ!」「まだそんなの使ってるんすか?」カスハラ防止条例の裏で“ヤバい店員”が暴走…客が守るべき“クレームの作法”とは
日刊SPA! / 2024年12月2日 8時54分
※イメージ画像
東京都で全国初となるカスハラ防止条例が成立した。カスハラ客は撲滅すべきだが、一方、ヤバい店員が“守られすぎる”可能性もある。ヤバい店員による被害事例を紹介するとともに、正しいクレームの作法を考える。
◆暴言を吐き、舌打ちする…“ヤバい店員”が増殖中!?
10月4日。都議会の本会議にて、客からの迷惑行為などのカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」の防止条例案が全国で初めて可決された。
この条例では「何人もカスハラを行ってはならない」と規定し、来年4月に施行の見込みだという。
これがかねてから問題視されてきたカスハラの防波堤になればよいのだが、一方で「従業員を守る」という大義名分のもと“店員側”が暴走してしまうとの懸念の声も上がっている。
実際、遭遇事例を集めてみると、ヤバい“モンスター店員”は各所に存在しているようだ。特に目立ったのは、コンビニや飲食店、ケータイショップでの体験談だ。
「コンビニでの荷物の発送方法がわからず店員に聞くと、『わからないなら発送するな! 他に行けよ』と怒鳴られた」(39歳女性・通信)
「レストランで追加注文すると、店員が去り際に『お金、持ってんのかね』とこちらに聞こえるようにひと言。ニヤニヤしているのもきつかった」(43歳男性・物流)
「スマホの乗り換えキャンペーンで、今使っている機種を伝えると、『まだそんなの使ってるんすか?』と笑われた」(40歳女性・事務職)
威嚇や舌打ちも多かった。
「ラーメン屋で食後に呼吸を整えていると、『早く帰れ』とばかりに寸胴鍋をガンガン鳴らされた。おいしかったのに、最悪の思い出です」(32歳男性・不動産業)
「昼食でよく利用するコンビニに“ぶつかりおじさん”ならぬ“ぶつかり店員”がいて地獄」(42歳女性・IT)
◆人手不足や低賃金がモンスター店員を生み出す
傍若無人に振る舞う店員はなぜ生まれるのか。働き方改革総合研究所代表の新田龍氏は原因を解き明かす。
「モンスター店員が生まれる要因のひとつには、適性やスキルといった本人の資質だけでなく、慢性的な人手不足により、もともと素質のない人でも採用せざるを得なくなったという課題があります。
ただ、より問題視すべきは、低賃金や過酷な労働環境、カスハラが頻発する現場といった素因からストレスを抱え、サービス精神を維持することが困難になるケース。
あるいは、コストカットなどを理由に接客に必要な研修を十分に行わない雇用者側の問題もありえます。モンスター店員を増やさないためには、雇用者は店員の権利や心身をきちんと守り、客もモラルある行動をとることが大前提です」
この記事に関連するニュース
-
理不尽な要求に威圧的な口調… 深刻化する“カスハラ”に桑名市が発表した「氏名を公表する」対策案はアリ?ナシ?【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月29日 15時33分
-
女性スタッフに大人向け動画を見せつけてきて…脱毛、エステサロンで相次ぐ男性客のカスハラ・セクハラ行動 男性へのサービスを廃止する店舗も
NEWSポストセブン / 2024年11月20日 10時59分
-
「言って?聞こえないよ?」客の立場を利用して…ビデオ店で「大人向け動画作品タイトルを復唱させる」ケースも 男性客のセクハラに女性従業員悲鳴
NEWSポストセブン / 2024年11月19日 11時13分
-
「お前じゃ話にならないから上司を出せ!」「誠意を見せろ!」と怒鳴る悪質クレーマーを撃退するスマートな返し
プレジデントオンライン / 2024年11月17日 9時15分
-
何でも「カスハラ扱い」する店が失う重要な情報 正当なクレームを取りこぼさないための方法
東洋経済オンライン / 2024年11月3日 11時0分
ランキング
-
1「今までの方が使いやすい」「紛失怖い」 マイナ保険証移行、高齢者集う団地で聞いた本音
産経ニュース / 2024年12月2日 16時30分
-
2兵庫県の公用パソコンデータ漏洩か、立花孝志氏が公開…斎藤元彦知事「第三者機関の設置検討」
読売新聞 / 2024年12月2日 18時15分
-
3企業献金「不適切と考えぬ」=石破首相、夫婦別姓導入に慎重―衆院で代表質問スタート
時事通信 / 2024年12月2日 18時42分
-
4「ひげの隊長」佐藤参院議員に殺害予告容疑=高校教諭の65歳男逮捕―警視庁
時事通信 / 2024年12月2日 12時53分
-
5斎藤元彦知事を公選法違反の疑いで刑事告発 PR会社への支払いについて「選挙運動の報酬であることは明らか」
ABCニュース / 2024年12月2日 12時44分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください