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居眠りしていたのに「わかりにくい」と文句を言う…職場の“協調性のない”30代女性、行動の背景にあった“傾向”とは

日刊SPA! / 2024年12月7日 8時54分

居眠りしていたのに「わかりにくい」と文句を言う…職場の“協調性のない”30代女性、行動の背景にあった“傾向”とは

※画像はイメージです

 発達障害の人たちに対する理解が少しずつ広がってきています。しかし、職場にいる発達障害の「グレーゾーン」と呼ばれる人たちとどうかかわったらよいのか?「グレーゾーン」とは、発達障害の傾向がありながら、その診断がついていない人たちを指す言葉です。
 カウンセラーとして、これまでに約1万人の悩みを聴いてきた公認心理師・舟木彩乃さんは、著書『発達障害グレーゾーンの部下たち』(SB新書)で、グレーゾーンの部下、あるいはグレーゾーンの上司を持ったときの対応を紹介しています。

 今回は同書から「ADHD(不注意優位型)が疑われるGさん」「ADHDの傾向があるKさんの場合」を抜粋・編集して紹介します。

◆女性と発達障害グレーゾーン

 これまで、ADHDは男性に多いといわれていましたが、最近では女性のADHDも多いといわれています。ADHDはその特性の現れ方から「不注意優位型」、「多動性・衝動性優位型」、「混合型」(不注意も多動性も目立つ)の3タイプに分けて考えることがあります。女性は、この中では「不注意優位型」が多いといわれ、とくに成人期以降に問題になることが多いようです。

 幼少期や学童期のADHDの男子は、他の子にちょっかいを出したり、授業中に席を立ったりするなど、分かりやすいADHDの特性(多動性・衝動性優位型や混合型)が出ていることが多いため、周囲に気づかれやすいです。一方、女性のADHDに多いとされる不注意優位型は、あまりにも忘れ物やなくし物が目立つケースでなければ、学童期に多少ケアレスミスや忘れ物が多くても、周囲がフォローしていると気づかれにくいのです。

 ADHDの特性は、年齢によって変わりますが、不注意の特性は成人期まで持続するといわれています。特に女性の場合は、多動性や衝動性が強く現れにくいため、不注意の特性が目立ちます。

◆不注意優位型:ADHD(不注意優位型)が疑われるGさん

 Gさん(女性30代)は、小学生の子どもと夫との3人暮らしで、現在は事務職の契約社員として働いています。Gさんの幼少期からの悩みは、片付けが苦手でとにかく捜し物をしている時間が長いこと、そして先延ばしにするクセがあることです。

 もともと地理が得意で旅行好きなGさんは、大学卒業後は大手の旅行会社に就職しました。1年目に見習いとしてバスツアーの添乗員などを経験しましたが、失敗の連続でツアー客だけでなく、バス会社や宿泊先からも苦情がくるほどだったそうです。

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