冬の屋外で2時間謝罪、車で轢かれそうに…“想像以上にヤバイ”現場のカスハラの実態と今後
日刊SPA! / 2024年12月15日 8時52分
◆企業が対策をするメリットと「いま」の理由
セクハラやパワハラ、そして今度はカスハラについての対応を求められている企業にとって、対策にかかる費用や人員は頭の痛い問題だろう。それでも、「カスハラ対策は企業側にとってもメリットがあり、多くの企業が準備中のいまがチャンス」だと波岸氏は話す。
「小売業界は、人手不足です。そのようななかでカスハラ対策を講じていない企業は、必然的に働き手に選ばれなくなってしまいます。働く人に選んでもらえる企業になるためにも、カスハラに対してきちんとした指針があることは非常に大切だと言えるでしょう。さらに現場環境としては、カスハラに関してのポスターを貼ったり相談できる窓口を設置したり、普段から何でも言い合える風通しのよい状態にしておくことも大事です。はっきりとしたデータはありませんが、顧客から受けた嫌な体験を従業員同士が話すことで気持ちが楽になったという話も聞いたことがあります」
また、「決定した指針は社内で共有するだけでなく、社外に向けてプレスリリースすることも大切」だと言う。世の中に向けて公表することで、「この企業は、こういった取り組みをしているのか」と知ってもらうことができ、働き手にも選ばれやすくなるからだ。
「あとは、カスハラへの指針を固める時期や公表するタイミングも大切です。早い段階で公表することで世間に注目されやすく、『この企業は早い段階で、カスハラに対してきちんとした取り組みをしている』『働きやすそうな会社』など、よい評価にもつながりやすくなります。カスハラへの指針を公表する企業が増えてからでは、何の意味もない。公表のタイミングは、まさに “いま”なのです」
ルールを決めて公にしなければ人と接するのも難しくなったことは、とても残念といえる。このような状況を踏まえ、「こういった言動は相手を嫌な気持ちにさせるかもしれない」と各々が想像力を膨らませ、誰もが気持ちよく過ごせる社会にしていきたいものだ。
<取材・文/山内良子>
【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
資生堂グループ「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定
PR TIMES / 2024年12月5日 13時45分
-
吉野家、カスハラ対応方針を策定「従業員の安心安全や人権を守る」 悪質行為には警察、弁護士に相談
ORICON NEWS / 2024年12月2日 16時14分
-
KFC、カスハラ対策「組織的に対処します」 ケンタッキー店舗にポスター掲出
ORICON NEWS / 2024年12月2日 9時43分
-
カスタマーハラスメント対策強化に関するお知らせ
PR TIMES / 2024年11月28日 13時45分
-
2025年4月のカスハラ条例施行に向けた事業者向けカスハラ対策パック『カスタマーハラスメント防止条例 対策実務支援パッケージ』を提供開始
PR TIMES / 2024年11月17日 23時40分
ランキング
-
1「冬はガソリンの減りが早い…」なぜなのか “何もしてないのに”ここまで燃費が悪くなる! 何したら良くなる?
乗りものニュース / 2024年12月14日 9時42分
-
2「酒じゃないから」と油断しちゃダメ “ノンアルコールビール”飲み過ぎで病気リスク増 医師が警鐘するワケ
オトナンサー / 2024年12月15日 7時10分
-
3【ダイソー】新商品からロングセラー商品まで! 家事のプロが選ぶ、2024年のベストバイ5選
オールアバウト / 2024年12月15日 21時50分
-
4デヴィ夫人、“紀州のドン・ファン”元妻の無罪判決に「驚嘆」。野崎氏の人柄も明かし「全く腑に落ちない」
オールアバウト / 2024年12月13日 19時10分
-
5元銀行員が語る!複数の銀行口座を持つメリットとデメリット
オールアバウト / 2024年12月15日 21時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください