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「ドラッグストア業界1位と2位の統合」で超大型チェーンが誕生。浮上する商売敵の“意外な正体”とは――ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年12月17日 8時45分

「ドラッグストア業界1位と2位の統合」で超大型チェーンが誕生。浮上する商売敵の“意外な正体”とは――ニュース傑作選

tamayura39 - stock.adobe.com

2024年、反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。企業や業界の実態から2024年を振り返る「経済ニュース」部門、第7位の記事はこちら!(集計期間は2024年1月~10月まで。初公開2024年7月6日 記事は取材時の状況、ご注意ください) *  *  *

 経済本や決算書を読み漁ることが趣味のマネーライター・山口伸です。『日刊SPA!』では「かゆい所に手が届く」ような企業分析記事を担当しています。さて、今回はドラッグストア業界各社について紹介したいと思います。

 ウエルシアやマツモトキヨシ、ツルハなど、同じ業界としてひとくくりにされるドラッグストア業界ですが、ビジネスモデルはかなり異なります。それぞれの立地や商品構成に違いがあり、まるで片方は食品、もう一方は化粧品に力を入れるなど別業種のような印象です。この違いは業績にも現れています。業界再編が進んでいますが、ライバルは同業種というより他業態にあるといえます。

◆「なんでも屋」として伸び続けてきたドラッグストア市場

 ドラッグストア市場は店舗数の増加とともに長期にわたって伸び続けてきました。23年度の市場規模は8.3兆円です。医薬品需要の増加も背景にありますが、食品やトイレットペーパー・洗剤などの消耗品、化粧品を扱う「なんでも屋」としての利便性が主な要因です。

 多くの場合、安価な食品・消耗品で集客しつつ、利幅の大きい医薬品で儲けるビジネスモデルをとっているため、ディスカウントストアとしても機能しています。よく訪れるけど薬はほぼ買わないという方も多いのではないでしょうか。

 処方薬を提供できる調剤機能に至っては、「全店舗の95%以上が対応していない」チェーンもあります。2023年度における各社売上高ランキングは次の通りです。(※コスモス薬品は24年5月期3Q時における予想値を記載)

1位:ウエルシアホールディングス:1兆2,173億円
2位:ツルハホールディングス:1兆275億円
3位:マツキヨココカラ&カンパニー:1兆225億円
4位:コスモス薬品:9,160億円
5位:サンドラッグ:7,518億円

◆業界トップのウエルシアは「薬で儲けるビジネスモデル」

 業界トップのウエルシアHDは24年2月期末時点で2,763店舗を展開し、そのうち「ウエルシア薬局」は2,145店舗を占めます。グリーンクロス・コア薬局を前身とし、2000年に当時のジャスコ(イオン)と資本業務提携を結びました。2002年に店名をウエルシアに統一。店舗数増加とともに拡大し、2014年にはイオンが株の過半を握ったことで、イオンの連結子会社となりました。

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