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個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する「人気ラーメンチェーン」2社の勢い――ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年12月18日 8時45分

個人店の廃業が相次ぐ“6000億円”ラーメン市場の中で急成長する「人気ラーメンチェーン」2社の勢い――ニュース傑作選

ラーメン魁力屋の特製醤油ラーメン

2024年、反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。企業や業界の実態から2024年を振り返る「経済ニュース」部門、第8位の記事はこちら!(集計期間は2024年1月~10月まで。初公開2024年6月16日 記事は取材時の状況、ご注意ください) *  *  *

 経済産業省公表の飲食関連産業の動向によると、外食産業の市場規模は28兆円(2023年上期)である。1997年の29兆円が最大規模で、その後は長く続いたデフレにより、若干縮小している。

 マーケティング調査(富士経済外食マーケティング便覧2023)によると外食産業は上位3社の売上高シェアが70%を超える寡占化市場であり、1位ゼンショーホールディングス(すき家やはま寿司など)、2位日本マクドナルドホールディングス、3位すかいらーくグループ(ガストやバーミヤンなど)となっている。

 しかし、その中でラーメン市場だけ取り上げると、上位3社(餃子の王将、日高屋、幸楽苑)のシェアが20%となっており、混戦状態である。今は下位に留まっているが、虎視眈々と上位を狙っているラーメンチェーンも多い。今回は、その代表的な2社を取り上げたいと思う。この2社は関西が地盤だが、全国展開に向け準備している勢いのあるラーメンチェーンである。

◆関西から全国展開を進めるラーメン店

 現在公表されているラーメン店は全国に約1万8000店舗あり、そのうち約半数がラーメンチェーン店(経済産業省の経済センサス活動調査)であり、需要は6000億円市場と推計される。需要の割に競合店が多く競争が激しくなっており、最近は深刻な物価高でそれを価格に反映させたいが、独自のデフレが推進中のため、値上げが難しい状態だ。

 大手チェーン店と違って、スケールメリットの恩恵を享受できない個人店は経営が厳しく、廃業する店も多い。しかし、市場はまだまだ成長余地があり、やり方によっては自社のシェアを高められる千載一遇のチャンスと展開力を強化する、攻めのチェーン企業もあるから頼もしいものだ。

 商品力と販売力を強化しながら、未開拓の潜在需要を顕在化させるように、次々と施策を実施している。海外市場の開拓だけでなく、国内市場の深耕に力を入れるチェーン企業の動きは活発だ。

◆シェア拡大を狙う!京都発の「ラーメン魁力屋」

 株式会社魁力屋は2003年2月設立され、 京都市中京区烏丸に本社を置く飲食店経営の会社で、主力ブランドの「京都北白川 ラーメン魁力屋」を中心に、全国に146店舗(東北3店舗、関東69店舗、東海29店舗、関西40店舗、中国1店舗、九州・沖縄4店舗)を展開しており、前年に対して13店舗の純増である。

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