コロナで売上7割減、月400万円赤字…激戦区の「ラブホテル社長」が明かす生き残る秘訣と“困った迷惑客”
日刊SPA! / 2024年12月25日 15時52分
ホテル水色の詩のルーム
地方の経済力が年々、弱くなっていると言われる。地方のラブホテルはどうなっているのかー。今回は、北海道函館市の「ホテル水色の詩(みずいろのうた)」を経営する有限会社工藤観光の代表取締役社長の工藤丈さん(46歳)に取材を試みた。
「ホテル水色の詩」(18部屋)は、北海道のラブホテルの生き残り競争が激しい地区で14年経営を続けている。全館改装や様々なイベント、飲食の豊富なメニュー、防音や盗聴、盗撮対策、社員教育に力を注ぎ、多くの利用者(風営法の定めにより18歳未満は利用禁止)に愛されている。その経営の秘けつや苦労、裏側をうかがった。
◆20代後半でラブホテル経営を決意
工藤さんは20代後半の頃、ラブホテルの経営を決意。32歳で代表取締役社長となり、2024年で14年目を迎える。父は函館市内でラブホテルを3店舗、経営していた。高齢となり、引退した時に3店舗(計51室)を売却したことで得たお金の一部を息子たちに与えた。工藤さんと兄は、そのお金で現在のホテル「水色の詩」の建物を購入した。場所は、函館市内のラブホテル街として知られる東山町だ。
「父は、経営者としての力はあったと思います。今年(2024年)他界したのですが、創業者らしく厳しいタイプでした。『お前たちが社会人になった後、すぐには継がせない』と言われたのでスーパーや農業、漁業に携わり、経験を積み、父の経営するホテルに入ったのです。室内の掃除では、毛1本、水滴1つも残してはいけないと特に厳しく教えられました。ある時から支配人を任せてもらい、ある程度の経験と自信を持つことができたのです」
北海道は首都圏に比べると、経済状況は芳しくはない。ラブホテル業界も景気や少子化の影響を受けている。市内随一のラブホテル街とはいえ、ここでも1年に1軒ほどのペースで経営難に陥り、廃業や閉店をする。すでに10店を超えている。2020年からのコロナウィルスの影響で閉店がさらに増えた。工藤さんは「ビビるけど、ホテル水色の詩はこうはなりたくない、負けてなるものかと自分に言い聞かせている」と話す。
◆1億円近く借り入れた大規模な改修
20代後半で後を継いだ時の大きな課題が、18部屋全室をはじめ、館内の大規模な改装だった。当時、設備が古くなりつつあったという。専門の建築士による設計デザインのもと、館内の廊下や室内の浴槽やジェットバス、水中照明、トイレ、照明、ベットやシーツ、65インチのテレビ、壁などからグッズや小物にいたるまでを変えた。安心して利用してもらえるようにと、防音対策を徹底させた。1億円近くの予算となるために金融機関から借り入れたが、大きな不安はなかったようだ。
この記事に関連するニュース
-
ラブホに「1日4回来店した」謎の女性客。部屋に残された“手書きメッセージ”の内容に驚き
日刊SPA! / 2024年12月28日 15時53分
-
「お客様すみません!ホテルの者ですが」女性従業員がドアを叩いて“客に助けを求めた”ワケ
日刊SPA! / 2024年12月26日 15時53分
-
ラブホテルに何度も「1人で来る」女性客…男性従業員だけが“困惑していた”ワケ
日刊SPA! / 2024年12月22日 15時52分
-
ラブホ従業員の忘れられないトラブル。怒った客から「部屋に来い!」、“裸だったらどうしよう”と思っていたけど…
日刊SPA! / 2024年12月18日 15時51分
-
「汚物がいたるところに…」有名スポーツジムの清掃員が見た“衝撃の実態”――仰天ニュース傑作選
日刊SPA! / 2024年12月12日 15時44分
ランキング
-
1あおり運転が原因で大人3人が涙…「あおってきた意外な人物」とその理由とは
日刊SPA! / 2025年1月5日 8時52分
-
2脳疲労の具合は頭を触ることで確かめられる 過去への後悔、スマホ閲覧、スポーツでも脳は疲労する
東洋経済オンライン / 2025年1月5日 13時0分
-
3優しくして「舐められる人」「慕われる人」の境界線 「自分を犠牲にする優しさ」をふるまわなくていい
東洋経済オンライン / 2025年1月5日 11時0分
-
4「写真・アルバムをどうしても捨てられない」問題が解決。気持ちよく整理がはかどる5つのステップ
女子SPA! / 2025年1月5日 8時45分
-
5知らないと「免許返納」ですよ!? 道路にある謎の「青い斜めライン」の重要すぎる意味とは 無視したら「あおり運転」の被害にも!? 何を注意すべきなのか
くるまのニュース / 2024年12月30日 21時10分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください