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オフィスの窓から飛び降りて、障がいを負った33歳女性が語った「壮絶半生」と「今、伝えたいこと」

日刊SPA! / 2025年1月13日 8時53分

◆グラドルを引退し会社員として働くことに

 高校卒業後は美大に入学するもすぐに中退。その後、大阪府内の一般企業でアルバイトしながらグラドル活動を続けたが、1年ほど経つと所属事務所がグラドル業界から撤退することに。

「大阪の事務所に移籍する話もあったんですが、全然売れなかったし、精神的にもしんどいし、もういいかなって思ってひっそり引退。そのまま、もともとアルバイトしてた会社の社員になりました。

 でも、ずっと抱えていた精神的な悩みは消えなくて、むしろ増えていく一方でしたね。

 幼少期からあった心配性が悪化して、仕事から帰ると『あのメール、ちゃんと送ったっけ?』と過剰に気になってしまい、朝方まで寝つけない。翌日に出社してパソコンの履歴を見て、やっと安心して寝れるといった状況で。

 しかもこの頃から、幻聴や幻覚もはじまっていて……。周りからはいつも眠そうにフラフラと出社する私は、かなり心配されてたんじゃないかな」

 当時は、いまほどに精神障害への社会の理解が進んでいない時代。

 そのため、涼音さんは自身の精神状態を「恥ずかしいこと」と認識し、信用できる上司にしか症状を相談できなかった。精神科には通っており、「強迫性障害」と診断され薬も服用していたが、効果はいまひとつだったという。

◆オフィスの3階から走り出すように飛び降りた

 そんな状態で働き続けていた23歳のある日、涼音さん自身も思いもよらぬできごとが起きた。

「正直、記憶はかなり朧気なんです。たしか、夕方から夜にかけての時間帯。1人で会社で作業してたら、いつものように幻聴に襲われて。

 背後から複数の声で『死ね!』と聴こえて、頭のなかは『逃げなきゃ!』ってだけでした。それで3階のオフィスの窓から、まるで走り出すような形で飛んだみたいです。

 そんな飛び降り方だったから、地面への着地は足から。両足のかかとは骨が飛び出る開放骨折で、かかとじゃ体重を支えきれなかったから、次に地面についた腰も10箇所以上、粉砕骨折してました」

 この記憶のあとに涼音さんが意識を取り戻したのは、すでに処置が終わった病院のベッドの上。ショックのあまり、どこまでが自身の記憶で、どこからが医師から告げられた事実かは定かでないという。

◆「退院したら死のう」と本気で思っていた

「かかとや腰よりも、折れた骨が太ももの大動脈に刺さった大量出血のほうがヤバかったようで、目が覚めると輸血処置をされてました。全身も固定されていて、最初は『え、ここって異世界? 宇宙人に監禁でもされてる?』なんて思っちゃって。

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